夏から秋へ衣替え。過ぎゆく夏の余韻ブーケ
表参道・原宿には花が似合う。有名店から個性あふれるお花屋さんが点在しているためか、花束を持って街を歩く人の姿も珍しくない。その手にブーケがあるだけで、いつも歩く見慣れた景色も違って見える。表参道・原宿という街のフレームが一層、花の魅力を際立たせてくれるような気もする。気持ちを咲かせる、花と街の風景。
季節が変わる気配がする、夕暮れにも似合うブーケ
Made by PLAY from MUNSELL
キャットストリート
表参道・神宮前交差点
初秋のブーケ:4,950円(税込)
テーマ:「秋の衣替え」
使った花:ヒメヒマワリ、フウセントウワタ、アマランサス、シュウメイギク、エキナセア、トウガラシ、ケイトウ、カラー、カーネーション、バラ
「まだまだ暑いですけど、陽が落ちてくると街の中でも秋めいた空気を感じます。そんな季節の変わり目を表現した夏と秋の花をミックスしたブーケです。
さまざまな種類の花を使っていますが色のトーンはおさえめに、にぎやかだけどうるさくないブーケに仕上げました。遠くでまだセミの鳴き声やお祭りの音が鳴っているような夏の終わりをイメージしました」
撮影に協力してくれたお店:PLAY from MUNSELL
東急プラザ表参道原宿5F。2023年8月1日(火)にオープンしたシェア型リテールコミュニティ「LOCUL」に入るフラワーショップ。中目黒のフラワーデザインスタジオ「MUNSELL」の姉妹ブランドとして、「花であそぶ」をコンセプトに掲げ、“なんのお花が入っているか”をあえて隠せる封入仕様の半透明バッグや、成分表を模したメッセージカードなど遊び心の効いた仕掛けも魅力。フラワーアレンジメントワークショップなども行っている。
ブーケができるまで:Behind the scenes
「PLAY」ではあまり見たことのない種類の花が豊富にあるのも特徴のひとつ。まるで魚のフグのような見た目のフウセントウワタが目を引く。
周りを囲むのは大小さまざまな花。言われなければヒマワリと気が付かない、小ぶりなヒメヒマワリは「普通のヒマワリを入れると夏っぽくなりすぎてしまう」とのことで、気づけば過ぎ去ってしまう夏のようにさりげなく忍ばせるのがポイント。
そのほかキクなどの秋の花とブレンドして、落ち着いたトーンながら華やかさのあるブーケを仕上がった。
ブーケを制作してくれたフローリスト:Florist introduction
梅澤秀(うめざわしゅう):武蔵野美術大学卒業後、いけばなやアート活動を通して花を学ぶ。2018年、中目黒に生花の販売だけでなく、アーティストの展示空間やイベントスペースとしても変化する「たまに花を売らない花屋」がコンセプトのフラワーデザインスタジオ「MUNSELL」をオープン。花の可能性を模索しながら新しい視点で花を捉え、アーティストとしても制作活動に取り組んでいる。
■PLAY from MUNSELL
場所:東急プラザ表参道原宿5F 「LOCUL」
住所:東京都渋⾕区神宮前4−30−3
営業時間:11:00-20:00
定休日:不定休(東急プラザ表参道原宿に準ずる)
Photo & Text:Tomohisa Mochizuki