花と緑をシンプルに。FUGAらしさが詰まったモダンブーケ
表参道・原宿には花が似合う。有名店から個性あふれるお花屋さんが点在しているためか、花束を持って街を歩く人の姿も珍しくない。その手にブーケがあるだけで、いつも歩く見慣れた景色も違って見える。表参道・原宿という街のフレームが一層、花の魅力を際立たせてくれるような気もする。気持ちを咲かせる、花と街の風景。
シックでモダン。涼を感じる夏のブーケ
Made by FUGA
表参道ヒルズ 同潤館付近
サマーブーケ:5,500円(税込)
テーマ:「夏風そよぐモダンブーケ」
使った花:デンファレ、クルクマ、ボタンヅル
「夏のブーケをFUGAらしく、シンプルかつモダンに表現しました。色や花の種類もミニマルにしながら、清涼感を感じるブーケになっています。
シンプルだからこそ、花のひとつひとつが綺麗に、美しく見えるよう包みました。」
撮影に協力してくれたお店:FUGA
青山キラー通り、ワタリウム美術館の隣で29年目を迎えた表参道・原宿のアイコン的フラワー&プランツショップ。1Fは花、B1Fは植物をそれぞれ扱う2フロア構成の店。エリアでは比較的珍しい広いスペースにさまざまな花と植物が並んでいるのは圧巻。無理に作り込むことはせず、植物と花のありのままの姿とその美しさを際立たせるようなレイアウトと仕立てが特徴。多くの常連客に支持される名店だ。
ブーケができるまで:Behind the scenes
FUGAでは従業員全員が使っている道具がある。それがフローリストナイフだ。先端がカーブした特殊な形状で花の茎や葉など剪定する際に使う。
花切りバサミ、いわゆる剪定バサミを花屋では見かけることが多いが、フローリストナイフで茎の切り口を斜めに広くすると花がより長持ちするのだという。
「FUGAの仕事はこのナイフ扱いに慣れることが重要なんです」と話しながら丁寧にナイフを入れ、ブーケを仕立ててくれた。
普段目に付かないだけで、花屋にとってはポピュラーな道具として広く使われているらしい。花屋を訪れた際、意識して見ればフローリストナイフを使っているのを見ることができるかもしれない。
ブーケを制作してくれたフローリスト:Florist introduction
林田花奈(はやしだ かな)さん:FUGAのフラワーセクション担当。2023年8月で6年目を迎える。学生時代はライフガードや指導員として水泳に関っていた。もともと花が好きで、体力にも自信あった林田さんが進路を考ていた際、知人から花屋、しかもFUGAをピンポイントに薦められて入社を決める。モットーは笑顔になってお客さんに帰っていただくこと。持ち前のガッツと明るさで、花を通じてFUGAの世界観を表現している。
■FUGA
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-5
電話:03-5410-3707
営業時間:月水金 13:00 - 18:00/火木土日 11:00 - 18:00
URL:FUGA
Photo & Text:Tomohisa Mochizuki