「Jam」を施した記憶の数々
神宮前の+81 Gallery – Tokyoにて、野島渓のソロ・エキシビジョン「NU JAZZ Remix」が、2024年2月29日(木)まで開催中。
野島渓は、主にコラージュ作品の“画像と画像のズレ”によるグルーヴやサンプリングをすることで、「作品」と「音楽」を繋げることをテーマに作品を制作するアーティスト。国内での個展開催やグループ展参加のほか、アパレルブランドへのアートワーク提供も行なっている。表参道・原宿では米原康正キュレーションによるアートプロジェクト「OR×TWELVE ARTISTS+DA.YO.NE(略称:ダヨネ)への参加や、2023年にはヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR®) 渋谷店で、デザイナー・北村信彦とコラボした「BLIND KILL」展を開催するなどしてきた。
そんな野島が育ったのは、米軍基地がある街・福生市。アメリカ文化や音楽カルチャー、アーバンアートからの影響、体験、記憶を持つ野島は、それらをジャズの即興演奏の様に作品に落とし込んでいく。彼はそういった行為を「Jam」と呼び、そんな「Jam」 を施した彼の記憶の積層的な作品が、本展で公開される。
本展について、野島は「ジャズの即興演奏のように作品を制作しているJam、他人の記憶の集積であるVHSにJamを施すことで、他人の記憶に自分の記憶を上書きした作品Dubbing 、スクラッチされ歪んだレコードをイメージして素材自体を歪ませ再構築した半立体作品のDonuts など、私の作品はジャズを含めた全ての音楽からインスピレーションを受けている」とオフィシャルサイトにコメントを寄せ、学生時代から+81 Magazineを買っていることを明かした上で「+81 Gallery で展示できるというのはとても光栄なことである」と締めくくった。
作品ひとつひとつからジャズの演奏が聴こえてきそうな野島のアート。さまざまな音色に包まれる神宮前の閑静なギャラリーへ、一度足を運んでみて。
■概要
野島渓ソロ・エキシビジョン「NU JAZZ Remix」
開催期間:2024年1月20日(日)〜2月29日(木)
開催場所:+81 Gallery – Tokyo
住所:東京都渋谷区神宮前 3丁目28-9
営業時間:12:00〜18:00
定休日:月曜日、火曜日
>>EDITOR’S VOICE
+81 Gallery – Tokyoから外苑前駅方面に向かって8分ほど歩いた場所にあるNIGHT OUT GALLERYでは、ESOW(エソウ)の個展「商店街クルーズ」が開催中です。こちらもどことなくアメリカンカルチャーを感じる展示となっているので、興味のある方はぜひ。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
神宮前の+81 Gallery – Tokyoにて野島渓の個展が開催 即興演奏のようなコラージュアート
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前 3丁目28-9
- 営業時間
- 12:00〜18:00
- 定休日
- 月曜日、火曜日
- 開催期間
- 2024年1月20日(日)〜2月29日(木)