唯一無二の表情を見せるうつわ
表参道のCIBONE(シボネ)にて、高知で作陶する小野象平の個展「超線 Borderless 2024 SHOHEI ONO」が、2024年1月13日(土)〜1月28日(日)の期間で開催される。
小野象平は、高知県香美市にて作陶を行う陶芸家。父である陶芸家・小野哲平の元で、ものづくりの姿を見て育つ。独立した後は自ら山に土を掘り、釉薬の原料も一から作る器作りを実践している。
土をさらに強く、濃く、未だかつて誰も見たことのない表情にするため、小野は焼き物の原点に勇敢に立ち向い、万物の限界まで唸らせ、多くの時間と命を削るような思いで製作に臨む。その結果、本当にまだ誰も見たことのない、それでいて誰しもが手に取ることのできる権利を持つ、万人に開かれたうつわが完成する。そして、彼が仕事を重ねるごとに、そのうつわは唯一無二の存在になっていく。
本展では、新作の白鉄釉や緑化粧を公開。小野自ら山で掘ってきた荒土と過剰に金属を加えた釉薬を使用し、長時間窯で焼かれることによって複雑な模様を浮かび上がらせている。自身の作品について小野は「僕のうつわに使われる、熱に弱い金属(酸化鉄の粉末) は、釉薬に大量に加えれば色味やその表情は不安定になります。そして長時間、窯を焚けば焚くほど掘ってきた土は1250度の窯の中で裂けたり、割れたりしてしまいます。それでも僕が目指す先にあるやきものは、教科書や教えられてきた技法を超えることにより、見たことのない面白い表情が生まれ、新しい表現になる事を信じています」と、本展のプレスリリースにコメントを寄せた。
新作を含む、500点の作品が年始の表参道に集結。想像を超えた先にあるうつわの世界を、その目で覗いてみて。
■クレジット
photo 菅原 一樹 ( anre*f Inc. )
photo Akihide MISHIMA
企画協力:祥見知生 うつわ祥見KAMAKURA
■概要
超線 Borderless 2024 SHOHEI ONO
開催期間:2024年1月13日(土)〜1月28日(日)
※作家在廊日 1月13日(土)・1月14日(日)
営業時間:11:00〜20:00
開催場所:CIBONE
住所:東京都渋谷区神宮前 5-10-1 GYRE B1F
電話番号:03-5537-3101
>>EDITOR’S VOICE
CIBONEと同じくGYRE内にあるGYRE GALLERYでは、現在、アニッシュ・カプーアの展覧会が開催されています。「監視社会」をテーマにしたインスタレーションは圧巻。CIBONEに訪れた際は、ぜひGYRE GALLERYにも足を運んでみてください。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
表参道のCIBONEで陶芸家・小野象平の個展が開催 新作のうつわを公開
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前 5-10-1 GYRE B1F
- 営業時間
- 11:00〜20:00
- 定休日
- 不定休
- 開催期間
- 2024年1月13日(土)〜1月28日(日)