世界中のセレブが宿泊する街に!?
「世論調査では、日本の8割の人が『世のためになりたい』と思っている一方で、実行できている人は6%だという結果が出ています。『TRUNK(HOTEL)』をこのエリアに作って、『ソーシャライジング』というニューカルチャーを日本中に発信し、その割合を上げていきたいですね」
約20年前、若者のニーズを汲み取り「ハウスウエディング」を日本に広めた男は、また若者たちの求める体験を提供しようと意気込んでいる。
完成間近のTRUNK(HOTEL)。地域と縁の深いケヤキが植えられている
だが、今回の「ソーシャライジング」は、日本国内だけでなく、海外からも注目されるだろうと予測していた。野尻氏は、今後オモハラが、世界のVIPたちが宿泊する街になると話す。
「たとえばパタゴニアの社長とか、意識、感度の高い欧米のセレブたちは、豪華なだけのホテルより、社会貢献性の高いホテルを選ぶ感覚を持っている。きっと彼らなら、『TRUNK(HOTEL)』を東京に来たときの常宿にしてくれるから、この街は自然とそういう人たちが集まる場所になっていくと思います。とはいえ、スタンダードルームは3万円と決して高すぎる価格設定にはしていないから、日本の若い人たちにも、ぜひ泊まってほしい。結婚式も挙げてくださいね(笑)」
徹底して地域に密着する「ローカルファースト」な姿勢こそが、日本中から、世界中から注目される鍵になるだろうと自信をのぞかせる
野尻氏によって、新たなチャレンジをするに相応しい場所として選ばれ、この春から「泊まれる街」へと姿を変えるオモハラ。世界に向けて「誰もが参加できるグッドテイストな社会貢献」を発信しながら、サスティナブルな豊かさを手に入れていく模様。サスティナブルな幸せを求めるカップルたちが、これまで以上に結婚式を挙げたいと感じる、縁起の良い街に進化しそうだ。
Text:Takeshi Koh(OMOHARAREAL編集長)
Photo:Takako Iimoto