桜が体現するカオスとコスモス
表参道のGYRE GALLERYにて、写真家・高木由利子の写真展「chaoscosmos vol.2 - sakura -」が、2024年3月1日(金)〜4月29日(月)の期間で開催される。
高木由利子は、東京生まれの写真家。武蔵野美術大学にてグラフィックデザイン、イギリスのTrent Polytechnicにてファッションデザインを学んだ後、写真家として独自の視点から衣服や人体を通して 「人の存在」を撮り続ける。近年は、自然現象の不可思議にも深い興味を持ち、「chaoscosmos」というプロジェクトにて映像を含め新たなアプローチに挑戦。2022年には「chaoscosmos vol.1 -icing process- カオスコスモス 壱 - 氷結過程 -」をGYRE GALLERYで開催し、話題を呼んだ。本展は、そんな「chaoscosmos」プロジェクトの第二弾となる。
本展のタイトルにもなっている、カオス(混沌)とコスモス(秩序=宇宙)。長年“因果関係”だと思っていたこの二つが、レンズを通してさまざまな自然現象を捉えていくうちに、カオスとコスモスは同時多発的に共存しているのではないかと思い始めた高木。宇宙の摂理は、我々が漠然と受け止めているよりも、はるかに複雑で意外性に富んでいる。それぞれの物質、生命の特性(現象)は、この宇宙に存続するための方法論なのかもしれない。そういった現象が、レンズを通して視覚的に現れることがあると高木は語る。彼女は、肉眼では見えない、あるいは気付かない自然現象に潜むそれらを「ささやかなメッセージ」として受け取り「chaoscosmos」と呼ぶ。
高木は本展について、「図らずしも私は七年前に、樹齢百五十年の二本の山桜が土地の主の風貌で聳え立つ、標高1000mの土地に巡り合い、そこに移住することを即決した。呼ばれたとしか思えない、あっという間の出来事だった。桜の大木と暮らすようになって、目まぐるしく変容していく様をより一層観察するようになった。レンズを通して桜が見せてくれる密かな有り様を、皆様にも目撃していただきたく、、」とプレスリリースにコメントを寄せた。
直接見る桜も美しいけれど、レンズを通して一瞬を切り取ったその姿、観たことのない桜に鑑賞者は驚かされるはず。表参道で桜の新しい魅力を発見できる展示となるだろう。
■概要
高木由利子 写真展「chaoscosmos vol.2 - sakura -」
開催期間:2024年3月1日(金)〜4月29日(月)
開催場所:GYRE GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
電話番号:0570-05-6990
>>EDITOR’S VOICE
GYREから表参道駅方面に向かって、表参道を3分ほど歩いた場所にあるエスパス ルイ・ヴィトン東京では、現在、マーク・レッキーによる個展「FIORUCCI MADE ME HARDCORE FEAT. BIG RED SOUNDSYSTEM」が開催中です。和を象徴する桜の写真展と、UKカルチャーに焦点を当てた本展。ぜひどちらも楽しんでいただきたいです。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
表参道のGYRE GALLERYで高木由利子の写真展が開催 桜が見せるさまざまな表情を撮影
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
- 営業時間
- 11:00〜20:00
- 定休日
- 不定休
- 開催期間
- 2024年3月1日(金)〜4月29日(月)