NOAH CLUBHOUSEスタッフ・小林豊さんが選んだ1冊
秋の夜長に読書のススメ。表参道・原宿エリアのカフェ、レストラン、セレクトショップ、お花屋さん、街の書店。オモハラエリアで働く人たちにおすすめの1冊を聞きました。読書の秋企画【私の1冊】では愛読書とともに、個性溢れるお店と人の魅力にフォーカスします。
今回おすすめしてくれたのはNOAH CLUBHOUSE・スタッフの小林豊さん
小林豊(こばやしゆたか)/1996年生まれ。パタゴニア東京・渋谷スタッフを経て2021年11月に入社。NOAH CLUBHOUSEのニューフェイス。学生時代は環境関連の学部を専攻。今までの経験や環境問題への知識がNOAHでも評価された。イラストレーターとしても活動し、アート展への参加やNike SBによるイベントのキーヴィジュアルなどを手がける。趣味はスケートとサーフィン。
小林さんおすすめの1冊は?
『龍神の雨』/道尾秀介
「ミステリーやサスペンスを読むことが多く、この本は僕にとって最初の道尾作品。道尾さんの作品は人間の深いところにある、影の部分を掘り下げ、光を当てているのが魅力ですね。
高校生の時、朝の読書の時間に読んでいて、その時間は必ずショパンの『ノクターン(夜想曲)』を学校が流していたんです。それが作品の世界観にバッチリフィットしていて、今でも読み返すと頭の中に『ノクターン』が流れます。
タイトルの通り、雨の匂いが漂ってくるような湿気を帯びた内容です。家族や兄弟愛が題材になっており、義父を殺してしまう話なんですが、そこに至る経緯と背景、心情が緻密かつ丁寧に描写されています。フィクションなので自分の生活においてもありえない話。だけど、そのリアルな人間模様に思わず感情移入させられるんです。
僕はずっと販売をやっていますが、日々、多くの人と接する中で様々な知見を与えてくれた1冊です。お客さんを知り、相手の立場になって考える上で重要な、思考の引き出しのひとつになっています。」
■最新のNOAH CLUBHOUSE情報
伝統的なブランドやデザインへ敬意を表したクリエイションがブランドの魅力の一つ。Barbourやadidasなど注目のコラボレーションが続いている2021秋冬シーズンのNOAHにおいて、小林さんに注目のアイテムを聞いた。「僕のおすすめは通年展開しているインセンス、線香です(1,200円)。これは仏教の瞑想にインスピレーションを受け、歴史ある線香メーカーとしておなじみの日本香堂と制作したもの。伝統文化に敬意を表したNOAHらしいアイテムです。“Lotus”の名の通り蓮の花をイメージしていて、季節を問わず焚ける爽やかな香り。線香立てが付いていて、手軽に気分転換できる隠れた名作コラボ商品ですね。」
NOAH CLUBHOUSE
NYストリート界の重鎮ブレンドン・バベンジンが手がけるメンズブランド『NOAH』の旗艦店。NY、Dover Street Market London内のショップに次いで2017年9月に原宿にオープンした。『NOAH』は洗練されたデザインはもちろん、環境負荷に配慮した素材と生産方法を用い、長く着られる高品質なウェアアイテムを展開するメンズブランド。ソーシャルコミュニケーションや体験に重きを置く、ブランド哲学が色濃く反映された空間はショップとしてだけでなく、交流の拠点としても機能している。