表参道のこれから
美しく整備された表参道
様々な海外カルチャーを取り入れながら目覚ましい発展を遂げて、まもなく開通から100年を迎える。
最後に、現在の魅力的な表参道が存在する理由のひとつである「環境美化運動」の存在にも触れておきたい。1973年(昭和48年)に結成した「原宿表参道欅会(前: シャンゼリゼ会)」が、2001年(平成13年)に『Eco Avenue(エコアヴェニュー)宣言』を発表。すると、2003年(平成15年)現渋谷区長である長谷部健氏をリーダーに発足した「green bird(グリーンバード)」が、"清掃"にファッション・カルチャー性を帯びさせ、街の美化に若い年齢層を巻き込むことに成功。この活動は現在も続いているだけでなく、海外にも拡大し、表参道がトレンドの世界的発信拠点であることを証明する一例となっている。
渋谷区長・長谷部健氏は表参道のイルミネーションの復活にも大きく関与。樹木への負担が大きいことから一時休止されていたが、その後、電飾をLEDに変更し、取り付け方法も工夫するなどし、枝や幹への負担軽減を施すかたちで、2009年に11年ぶりの復活を遂げた
表参道の約100年の歴史を振り返り、この通りがいかに様々な人の影響を受けて、現在の姿へとかたちを変えてきたかが見てとれる。それと同時に、明治神宮の参道であることや、季節ごとに様々な顔を見せるケヤキ並木の存在など、開通当時から変わらない要素を守りながら発展していることも尊重すべき事実だ。”物語が生まれる街” 表参道のシンボルストリートは、これからも守るべきものを守りながら、この先の100年後も発展を続けていくことだろう。
Text:OMOHARAREAL編集部