
【Direct News】街を歩いて発見したトピックスを紹介
日々、オモハラの些細な変化を見逃さないよう街を眺めている中で、編集部員による発見・気づき・聞いた噂などのトピックスをダイレクトにお届け!
先日、取材帰りに南青山の辺りを歩いていてふと、アニエスベー ギャラリー ブティック(AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUE)のことが過ぎった。アーティスト・水戸部七絵さんによる個展『座る人 “Sit-in”』が現在開催されている。そういえばまだ、見れていなかった。
会期は昨年12月半ばから今週末1月21日(日)まで。その作品はポップカルチャーを取り入れ、軽妙に見せつつも社会的なメッセージ性が含まれているのが特徴だ。元旦の震災を皮切りに、政治や著名人の不正な疑惑が報じられ混沌としているご時世だからこそ、今まで以上に迫るものがあるかもしれない。そんな風に思ったのだ。
スケジュールの関係でその時も寄れず、オフィスに戻ってみるとちょうどアニエスベー ギャラリー ブティックからイベントの案内が届いていた。まさにというタイミングだ。水戸部七絵さんが『座る人 “Sit-in”』に関連したトークイベントとDJイベントを開催するという。その中で『令和6年能登半島地震』の被災地への支援金を募る。
編集部撮影(2020)
本イベントは、水戸部七絵さんと近しい関係者の中に、能登で被災されている方がおられ、現地の状況を自分事として感じた水戸部さんからの発案で企画されたもの。
同様にトークイベントでDJとして出演するdj-KOZ(オープニングレセプションでもDJを行った)はもともと、能登半島に接する富山県の生まれ。甚大な被害を受けた輪島にも、幼少期は家族で出かけていた思い出の地なのだという。
編集部撮影(2020)
イベントはトークイベントとDJイベントの2部制となっており、トークイベントの参加費は無料で募金箱を設置。そのあとのDJイベントの参加費は500円〜上限を設けていない。
電子音楽に造詣の深いNTTインターコミュニケーション・センター・主任学芸員、畠中実氏がトークイベントの登壇者・DJイベントのゲストとして参加するのも見どころだ。アートに関連した被災地支援イベントというのが肝要。オモハラエリアらしく内容も充実しているのでシンプルにイベントとして楽しみにしている。
表参道・原宿の街は幸運にもいつも通り。しかしこの街を行き交う人々や、知人にとっての大切な人の中には、被災地で大変な思いをしている人がいるのかもしれない。だからこそ無事だった私たちができることはなんだろう。
自分事として、自身の個展の機会を活かし支援を呼びかける水戸部さんの行動は、そんなモヤモヤを抱えている人たちの背中をそっと押してくれているようにも感じる。そしてその行動が、作品に対し更なる強度と説得力を与えているのではないか。この機会に水戸部さんの声と作品に目と耳を傾け、被災地に心を寄せてみたい。
■画像クレジット
©Nanae Mitobe
©️Shu Nakagawa
■水戸部七絵『座る人 “Sit-in”』
能登半島地震 被災地支援イベント
会場:アニエスベー ギャラリー ブティック
住所:東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
トークイベント
日時:2024年1月19日(金)18:00 - 18:45
登壇者:水戸部七絵 / 畠中実(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] 主任学芸員)
参加費:無料
※ 会場に募金箱がございます。お気持ちで結構ですのでご支援いただけますと幸いです。
DJナイト
日時:2024年1月19日(金)19:00 - 21:00
DJ:Gliiico / dj-KOZ
Special Guest DJ:畠中実
参加費:500円〜
※参加費の上限は設けておりません。
皆さまからいただいた参加費は、能登地方を震源とする地震で被災された方々への支援金として全額を寄付します。
協力:井上由紀子
※クロークのご用意はございませんので、大きな荷物はお持ち込みいただかないようお願い申し上げます。
Text:Tomohisa Mochizuki