あなたの着ている服はどんな服?
表参道のGYRE GALLERYにて、服と自然環境、服と作り手、服と着る人との関係を見つめる展示「TWO DECADES OF HIDDEN FASHION」を、6月29日(木)まで開催中。
本展は、2013年4月24日にバングラデシュで発生したラナ・プラザの倒壊事故(縫製工場で働く1132名が亡くなり、2500名以上が負傷)をきっかけに始まった、ファッション産業の健全化を目指すグローバルキャンペーン「FASHION REVOLUTION JAPAN」が主催。「FASHION REVOLUTION」とは、ひとりひとりが 「私の服は誰が作ったの?#whomademyclothes 」を考え、ファッション産業の透明性を高めていくグローバルキャンペーンである。2014年にイギリスで立ち上がり、現在100を超える国が参加している。
事故から10年が経った今、ファッション産業を取り巻く状況は変化したのだろうか? という問いを入り口に、これまでの10年を振り返り、これからの10年を見据えるために企画された本展。もともと、1着の服の生産背景を長いタグを通して可視化する 「#RememberRanaPlaza Collection」を、 業界を横断して発表することを計画していたが、実施が叶わなかった。
これについて主催者は「参加候補としてお声がけしていた企業から丁寧な、しかしはっきりとしたお断りのメールが届くたび、少し落胆しながらも、突きつけられた現実に向き合い、紐解いてみることに価値があるのではないかという考えが強くなりました」と語り、その思いが本展の実施へと繋がった。
本展では、リサーチに基づき変化をビジュアライズしたインフォグラフィックや、ファッション産業に関わる人々の生の声をマルチメディアで展示。開催に至らなかった「#RememberRanaPlaza Collection」の「タグTシャツ」も見ることができる。
多くのグローバルブランドが集まる表参道・原宿。日々大量の服が出荷され、廃棄されていく、ファッションと消費の街とも言えるだろう。一方で、最近は消費するばかりではなく、アップサイクルやサステナブルを推奨するイベントも増えてきた。本展示を通じて、ファッションとの向き合い方に新たな気づきが生まれるかもしれない。
■概要
「TWO DECADES OF HIDDEN FASHION」
開催期間:6月4日(日)〜6月29日(木)
営業時間:11:00〜20:00
開催場所:GYRE GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前 5-10-1 GYRE 3F
電話番号:0570-056990
>>EDITOR’S VOICE
GYREから徒歩3分の場所に移転したGALLERY TARGET。6月16日(金)より、ストリートアートのアイコン的存在である花井祐介が個展を開催します。アートやファッションに関心のある方には、こちらの展示もおすすめです。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
表参道のGYRE GALLERYでファッション産業の健全化を目指す展示を開催中
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前 5-10-1 GYRE 3F
- 営業時間
- 11:00〜20:00
- 定休日
- 不定休