原宿を東京の心臓に
時代を表し、世代を超えて輝くのがアート。山田が心酔する「アメリカントラディショナル」と呼ばれるスタイルのタトゥーにおいても然りだ。彼らは温故知新の考え方で先人をリスペクトする。株式会社TOKYO HEARTの社訓は「To the Heart beats. The Heart of Tokyo.」。このステートメントにも、古き良き叡智を取り込みながら、新たなアイデアや付加価値とともに、東京から世界へエネルギーを供給するという想いを込めた。
細山:どの事業にもそのままが良いこともあれば、アップデートできるものもあると思うんです。僕は専門学校も、過去に勤めていた会社も原宿でした。さらにスタジオができて、また原宿に戻ってきたという感じ。昔とは風景も違いますが、古いものの良さと新しいものが交差する街なのかなと。社名の通り「東京の心臓」として、僕らもこの地からカルチャーを発信していきたいとずっと思っています。
内藤:僕に初めてタトゥーを入れてくれたのも原宿の「High Five Tattoo」のJunさんという方なんですよ。だから「原宿で彫り師になりたい」という夢を長年持っていました。それが叶った今は自分がこの店を夢を与えられるような場所にしていきたいですね。あとは現代の新しいタトゥー技術などがあるなかで、アナログでしか出せない質感もある。それは残していかなければいけないなと思っています。
店長EIKIが初めてタトゥーを入れたのは原宿。「High Five Tattoo」のタトゥーアーティストJunさんによるもの。
そしてタトゥーシーンにおける新しい地平の開拓者としての山田が次に見据えているのは海外進出。原宿から世界へ。彼のビジョンは日本に留まらない。
山田:個人としても会社としても挑戦し続ける姿勢が大事。誰も行かないなら、僕が切り開く役目をしなければいけません「金を回してるだけのおじさん」にはなりたくない。プレイヤーとして若いうちからアクションしておきたいんです。それが僕らが40代になった時に30代以下の人たちにとっても益になれば嬉しいです。TATTOO STUDIO YAMADAロサンゼルス店……とかいいですよね。今はそれで頭がいっぱい。僕の目にはヤシの木しか見えてません(笑)。
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