会期最終日は「敬老の日」
米原康正がキュレーションするギャラリー、『tHE GALLERY HARAJUKU』にて2023年9月2日(土)より、糖衣華(とういはな)・泉谷しげるによる二人展「VS」が開催される。
『tHE GALLERY HARAJUKU』は“よねちゃん”こと米原康正によるギャラリー。「新しい才能と、アートにこれから触れる人の出会う場に」というコンセプトのもと原宿・とんちゃん通りの真ん中に位置している。8月はアーティスト・かすみらんちの個展、写真家・葵とBEN DAVISによる展示を行ったが、9月は造形作家・糖衣華とその祖父、泉谷しげるの二人展「VS」を行う。
糖衣華と米原康正は1年半ほど前のグループ展を機に交流。糖衣華の制作物や思考が面白いと感じた米原はビデオインタビューを彼女の自宅にて敢行。その際、そのこだわりある家の作りに目を引かれ、主を聞けばおじいちゃんとのこと。そのおじいちゃんこそ泉谷しげるその人だったのだ。もともと、泉谷しげるの作品のファンだったという米原は思わぬ返答に衝撃を受ける。
シンガーソングライターとして知られる泉谷しげるは1980年、石井聰亙監督の映画「狂い咲きサンダーロード」で美術と音楽を担当。1982年、同じく石井聰亙監督の映画「爆裂都市」ではそのキャラクターのクリエーティブも担当するなど美術にも造詣が深い。米原が本人に直接聞いたところ、いわく“片手間”に絵を描いているということだった。片手間にしてはあまりに手が込んでいるため、孫と祖父による二人展を着想したそうだ。
「手がかかってるにしても片手間にやってることだから売るってことはあんまり考えられないんだよね」
そんなやりとりに「根っからのストリートな人なんだな」と感じたという米原。プレスリリースのコメントから一部抜粋したい。
「泉谷さんが伝えたいのはお金ではなく創造なのだ。それは孫にも引き継がれている。
(中略)
孫とじいちゃんのVS対決。どんなものになるのか僕にも全くわからないけど、時(とき)という概念をぶっ飛ばした展示になるのだけは確かだと思います。誰よりもまず僕が一番みたい2人展です。これは。。」
とんちゃん通りの真ん中で、孫・糖衣華、祖父・泉谷しげるの感性がぶつかり合う「VS」。ホワイトキューブのリング上、両者の表現が、クロスカウンターのように交わる劇的な光景を目撃したい。
■概要
糖衣華・泉谷しげる二人展「VS」
場所:tHE GALLERY HARAJUKU
住所:東京都渋谷区神宮前3丁目20-21 ベルウッド原宿1階-C
期間:9月2日(土)~18日(月)
時間:11:00~19:00
休廊:月・火曜日 ※最終日9月18日(月・祝)は開廊
キュレーター/米原康正
プロデューサー/久々野智 小哲津(くくのち こてつ)
ファウンダー/川尻征司
>>EDITOR'S VOICE
tHE GALLERY HARAJUKUのあるとんちゃん通り(原宿通り)から、青山・キラー通りまで徒歩10分。ワタリウム美術館内のショップ&ギャラリー、オン・サンデーズ/ライトシードギャラリーにて米原康正も旧くから愛用する原宿発のブランド「NEIGHBORHOOD」とB-BOY彫刻家として知られる現代美術作家・小畑多丘(おばたたく)による展覧会「NBHD TAKU OBATA 展」が開催。こちらのコラボ展やグッズも見逃せません。
※敬称略
Text:Tomohisa Mochizuki
INFORMATION
tHE GALLERY HARAJUKUにて、糖衣華・泉谷しげる二人展「VS」を開催。孫VS祖父のアート展
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3丁目20-21ベルウッド原宿1階-C
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 定休日
- 休廊:月・火曜日 ※最終日9月18日(月・祝)は開廊