心模様をアートに昇華
神宮前・NANZUKA UNDERGROUNDではジュリア・チャンの新作個展「Remember That Time When What」を2023年7月15日(土)〜8月13日(日)まで開催中。NANZUKAにおいて、2019年に開催された「Pump And Bump」 展に続く、4年ぶり3回目の個展となる。
ジュリア・チャン(Julia Chiang)はNY・ブルックリンを拠点に世界各地で個展を開催しているアーティスト。小さな文様を繰り返す作品が特徴的で、日常の心模様、自然に存在するエネルギーをポジティブに表現し、宇宙のような広がりを感じさせる作品性が高く評価されている。
本展ではジュリア・チャンによる大小15点ほどのペインティング作品と10数点の水彩画作品の新作を発表。花びらや雫、水飛沫、細胞のような形態の群れと有機的な色面とが、心地よく調和する世界を描き出している。その美しい色彩で彩られた画面は、生物の紋様のようであり、あるいは地図やエネルギーの流れを表している相関図を想起させる。あるいは、人間の体の中に宿る胎内の生命を暗喩する抽象画とも読み取ることができるかもしれない。
チャンは“汗をかくこと、涙を流すこと、目に見えない障壁にぶつかること、手を繋いだりキスをすること、体と体が重なること、踊ったり飛び跳ねたりすること、夜空の月を眺めること...”これらの、日常生活の中の些細な出来事の中で揺れ動く自身の感情を、注意深く抽出して作品へと昇華しているという。作品を通じて、表現にたどり着こうとする高度な集中力と忍耐力を要する制作プロセスが、精神的な時間と空間を超越した瞑想のようにも映るのではないだろうか。
さながらそれは原宿にいながら異国の寺社仏閣で曼荼羅を巡るような体験をもたらしてくれるかもしれない。チャンの体から作品へと昇華された、ポジティブなエネルギーをキャッチしに、NANZUKA UNDERGROUNDへ繰り出してみてはいかがだろう。
■画像クレジット
画像5:ジュリア・チャン Julia Chiang/Excuse Me
画像6:ジュリア・チャン Julia Chiang/Remember That Time When What
©Julia Chiang
Photo by Farzad Owrang
Courtesy of NANZUKA
■概要
ジュリア・チャン(Julia Chiang)「Remember That Time When What」
会期:2023年7月15日(土) - 8月13日(日)
会場:NANZUKA UNDERGROUND
住所:東京都渋谷区神宮前 3-30-10
開廊時間:水曜日 - 日曜日 11:00-19:00
定休日:月・火曜日
>>EDITOR'S VOICE
ビームスT 原宿では7月21日(金)から『sabukaru online』とのコラボTシャツ合同展がスタート。さらに同日オープンしたばかりの米原康正によるギャラリー『tHE GALLERY HARAJUKU』も目と鼻の先だ。オープニングはgataの個展『SYNCHRO』が行われている。NANZUKA UNDERGROUNDからいずれも徒歩5分圏内なので併せてチェックしておきたい。
※敬称略
Text:Tomohisa Mochizuki
INFORMATION
神宮前・NANZUKA UNDERGROUNDでジュリア・チャンの個展が開催中!4年ぶりとなる新作展
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前 3-30-10
- 営業時間
- 水曜日 - 日曜日 11:00-19:00
- 定休日
- 月・火曜日