イラストと鑑賞者が混ざる交差点!?
個展開始の数日前、すでに懐かしきビルへ訪れると、1階のガラス扉に長場さんのイラストが!
スマホで何かを撮影する女性のイラスト。ガラスに映った自分を撮っているようにも、街を歩く人々を撮っているようにも見える
青山通りに突如現れたストリートアートに早くもワクワク。会場のある4階まで階段を駆け上がり、僕たちが原稿を書いていたオフィスの扉を開けると……そこには、長場さん、そして大きくプリントされた8人の女の子たち(イラスト)が待っていた!
ここは先月までOMOHARAREAL編集室であった
オフィスはすっかりとギャラリーへと様変わりしているけど……長場さん、今回は一体どんな展示会になるんですか?
「等身大サイズのイラストを使ったインスタレーションです。僕のイラストって雑誌や書籍、instagramとか、小さいサイズで見られることが多いから、もっと大きいサイズでも見てもらいたいなっていうのは前からあって。で、会場を下見しに来たら、大きな窓から青山通りと骨董通りの交差点が見えたから『僕のイラストと鑑賞者が交差して混ざっていくようなインスタレーションにしよう』と思ったんです」
会場内には作品と同サイズの鏡がランダムに並べられており、空間に奥行き、そして雑踏感が生まれている。開催期間中は、作品と作品の間から鑑賞者が現れたり、その様子を鏡が反射したりして、賑やかな交差点になりそう!
「1周して終わりじゃなくて、何回もくるくるまわりながら楽しんでほしいですね。一緒に歩いてる気分になったり、この子は何考えてるんだろうって想像したり、この展示会は何が面白いのかなって考えたりしながら(笑)」
「モノトーンのコーディネートで来てくれると、より作品の世界観に溶け込んでもらえそう」と長場さん
実際にくるくる回ってみていると、女の子たちが街でよくすれ違う見慣れたご近所さんのようにも思えてきた。それにしても女の子ばかりの交差点っていいな……と思ったところで、ある疑問が。なぜ女の子だけなの?
「単純に最近女の子をよく描いているっていうのがありまして。街で考え事をしてたり、何かをぼーっと想ってたりする表情が可愛いくて、扱いたくなるモチーフなんです。今回は最近描いた中から表参道を歩いてそうな雰囲気の8人を選びました」
長場さんが最も気に入っているのは、展示会のメインイラストとなっている右の女の子。「手の感じがうまく描けた」とのこと
なお、取り壊されるビルであるという特性を活かし、壁に直接ペイントを施す可能性もあると話す。ここからさらに進化するようなので、当日が楽しみ!
そして、今回の展示会場はもう1部屋存在する。OMOHAREREALスタッフが会議を行っていた元ミーティングルームである。そこでも、長場さん初の試みが行われるという!
会場に座り、公開予定のモーショングラフィック(まだ途中段階)を見せてくれる長場さん
「壁にプロジェクターで投影する形で、モーショングラフィックの上映に挑戦しようと思っています。10秒程度のものを3点だけですが、僕のモーショングラフィックの第一歩となる作品ですので、お客さんの反応が楽しみです。多くの方に来ていただけたら嬉しいですね」
長場さんの世界に混ざったり、初のモーショングラフィックを目撃したりと、ファンにとってとても貴重な体験ができる展示会「Study」。期間は2/24(金)〜 26(日)の3日間のみ! 今回のために製作したTシャツなどのグッズ販売も行われるとのことなので、是非お越しください!
【展示概要】
長場 雄 Yu Nagaba Exhibition『Study』
会期:2017年2月24日(金)〜26日(日)12:00-20:00
会場:OMOHARAREAL pop-up gallery ※Found Mujiの隣のビルの4Fです。
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5丁目50-6 表参道TWビル4F
アクセス:東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道駅」B2出口 徒歩2分
会場構成 元木大輔 / Daisuke Motogi Architecture
モーショングラフィック 窪田慎 / CEKAI
Text:Takeshi Koh(OMOHARAREAL編集長)