「麺散(めんちらし)」“だし巻きドッグ”も話題のうどん屋さん【編集後記】
厳選された飲食店を掲載する「EAT&DRINK」でピックアップした「麺散(めんちらし)」は、普段から利用しているお気に入りのうどん屋さん。うどんだけでなく、外観や店内の装飾など隅々までこだわったデザインも素敵! 取材を担当したエディターが、1記事では紹介しきれなかったオススメポイントをご紹介!!
和モダン&ユニークなデザインが店内の至る所に
「麺散」は、このエリアのイベントスペースやギャラリーなどを運営しているクリエイティブエージェンシー「en one tokyo」がプロデュースしているお店だ。クリエイティブに関わり続けている会社が運営していることもあり、お店にはオリジナリティ溢れるデザインが詰まっている。
例えば、外観にも飾られている陶器でできたカウンターの壁。これは長崎にある波佐見焼のメーカー「マルヒロ」の割れてしまった器や、使い終わった器をアップサイクルしている。よく見ると器の底や丸みを帯びた部分があるので、面影を探すのも面白い。
壁には畳がかけられ、その上にはネオンサインが。それだけでもユニークな組み合わせのデザインだが、そのネオンには「仏迦袈(ぶっかけ)」と書かれてあり遊び心も忘れていない。
奥にあるカウンター席は、VIP席のような特別感があり、ここに通されると嬉しくなる。てっきり元々ここは料亭でその造りを生かしたデザインだと思っていたが、前は「WOW」というカフェ&ダイナーだったそうで、「麺散」になる際に内装を一新したという。
美しいねじり麺と多彩なトッピング
「麺散」のうどんは、ねじって盛り付けられ、見た目も美しい。こちらは、ぶっかけの一番人気「ちくたま天」。ちくわの磯辺揚げと、ごま油であげた卵の天ぷらがトッピングされている。卵は、山形から仕入れた極上の卵「紅花たまご」を天ぷらにしている贅沢な一品だ。
また天ぷらに使用している油は、高級割烹でも使用する太白(たいはく)ごま油を通常の香りの強いごま油とブレンドしたものを使用しているから、質も香りも良い。
かけうどんの定番人気メニューは九州地方ではメジャーな「肉ごぼう」。天然真昆布を贅沢に使用したかけ出汁に、牛肉がたっぷりと乗ったこだわりの一品。サクサクのごぼう天と味が染み込んだ牛肉がベストマッチ。私も大好きなメニューだ。
ちなみにこの牛肉は牛丼でも使用している。その牛丼は、女優の新木優子さんがTVで勧めてから大人気メニューとなったのだそう。牛丼のように、うどん以外のメニューもトロたくおにぎりや天ぷらおつまみなど魅力的なものが多く、是非試してみたいと密かに狙っている。
また器にもこだわりが。頑丈で割れづらく冷めにくい砥部焼(とべやき)に決めていて、その中でデザインの良いものを探したところ「ヨシュア工房」が新しいデザインだと感じ、その工房へ依頼したそう。ぶっかけに使用している器は、丈夫で飽きの来ないデザインの島根の出西(しゅっさい)だ。
出汁は関西風のいりこ出汁。
22種類もあるトッピングで人気なのは、紅しょうが天と海老丸天。海老丸天は、粗めにすりつぶした海老と飴色玉ねぎ、自家製マヨネーズを使用したリピートナンバーワンのオリジナル天ぷら。海老の食感とスパイシーな味付けがクセになる味。リピートナンバーワンなのも頷ける。
卓上に並ぶ味変グッズもポイントだ。手前からオリジナルホットソース、すだち酢、ごま、醤油、七味だ。オリジナルホットソースは、お好みで何にでもかけてOKだが、かしわ天にかけている人が多いそう。ちょっとずつ全てを試してみたが、個人的にはすだち酢がどれにでも合って好み。
斬新なフィンガーフード“だし巻きドッグ”も大人気
店の外に停まっているバンで販売しているのは、“だし巻きドッグ”。何故このメニューをやろうと思ったのか聞いてみると、「テラスにしてもよかったけど、原宿という土地に合わせて食べ歩きができるフィンガーフードが向いていると思いこのお店を作った」とのこと。土日は行列ができているほど人気だから、原宿食べ歩きのお供になっていることだろう。
だし巻きには、鰹の一番出汁を使用しているから豊潤な味と香りが凝縮されている。こちらもうどん同様、オーダーしてから作ってくれるので出来立ての熱々がいただける。プレーンはもちろん、チーズ、明太子が圧倒的に人気とのこと。
見た目よりもボリューミーでお腹を美味しく満たしてくれる、最高の食べ歩きのお供だ。ちなみに、『ゲスの極み乙女。』の川谷絵音さんがお気に入りのお店としてライブ会場で販売したこともあるという。
広報担当の工藤さん。スタッフさんはみなさん元気で笑顔が素敵。お店に入ると「いらっしゃいませー!!」と威勢良く言ってくれ大歓迎されている気分になれるのだ。
お客さんは常連さんが圧倒的に多いそうだ。昼食べて夜飲んで帰るなど、1日に2〜3回来る人もいるほど。でも気持ちはよくわかる。行くたびに「次はこれを注文しよう」「次はこのトッピングを」など「次」を連想してしまうのが「麺散」だからだ。次は夜に、天ぷらおつまみとビールで始めてぶっかけ海老丸天で〆ると決めている。
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Text:Ayaka Minoda
Photo:Yuki Maeda