【カフェラテを巡る旅vol.3】一度飲んだら忘れられない、贅沢濃厚なシグネチャードリンク
カフェラテは、ブラックが苦手な人のためだけに存在するわけではない。こだわりを持つコーヒー店には、むしろブラック愛好者にこそ飲んでみてほしいカフェラテが存在する。良きカフェラテに出会えば、きっと普段とは異なる角度からコーヒーを味わう楽しみに気付いてもらえるだろう。ということで、コーヒー激戦区・オモハラで、日本屈指のカフェラテを探し出してご紹介しようという連載がこの「カフェラテを巡る旅」である。
vol.3 :LATTEST
“女性のバリスタを世に送り出す”というコンセプトで、女性スタッフのみで運営している「LATTEST」。そのためか柔らかい雰囲気で居心地が良いのも魅力だが、もちろんそれだけではない。ラテアートの本格的な技術を目の前で見ることができ、こだわりの豆から作られたCOFFEE GEEKSにも刺さる絶品のラテが飲むことができるのだ。
LATTESTの豆は定期的に変わり、スタッフみんなで選んだ豆を使用している。それも農場や生産者、品種や精製方法などがわかるスペシャリティーコーヒーの豆を自家焙煎している。
自家焙煎で、かつオーダーが入ってから挽き、抽出するので出来立ての美味しさを楽しめる。さらにLATTESTでは、焙煎度が深い「深煎り」のブレンド、産地個性を引き出した「中煎り」のシングルオリジンから選べるのも嬉しいポイント。
エスプレッソマシンは、コーヒーの文化が根強いイタリアで老舗のエスプレッソマシンメーカー「シモネリ」。初心者からプロまで幅広い層に人気で、使いやすいため開業当初からずっとこのマシンを使用しているそう。
まずオーダーしてほしいのは、店名と同じ名前でもあるシグネチャードリンク「LATTEST」。豆の量は同じまま、お湯は通常より少ない量で抽出するリストレットショットでつくるため濃厚で、贅沢なドリンクだ。焙煎したコーヒーを手早く抽出し、ミルクにゆっくりと入れていく。
冷たいミルクの上に温かいコーヒーを入れるため、一口目は温かくビターなコーヒーの華やかさが味わえ、二口目からは冷たいミルクの優しい甘さが混ざり合う。温度と味の変化を楽しめ、飽きがこない。一度飲んだら忘れられない、くせになるドリンクだ。
LATTESTを監修したのは世界的に名を知られるフリーポア・ラテアーティスト、米国シカゴ "sawada coffee"の澤田洋史氏。そのためここのラテアートの技術は本物。また、お客さんとレジで会話しながら「よくラテアートを飲んでいそうな人には珍しいアートにしよう」など、その人に合ったラテアートを描くのだそう。
そのラテアートがよく映える人気のメニューが「チャコールラテ」。真っ黒な国産の竹炭のパウダーを入れ、そこにエスプレッソを少しずつ混ぜてよく溶かして作る。見た目のインパクトも強く、もともとはシーズン限定品だったが好評のため定番メニューに。
高品質な豆を厳選し、自家焙煎し、オーダーが入ってから豆を挽き抽出し、お客さんに合ったラテアートを描く。全ての工程に手を抜かないこのスタイル。そこから生まれた最高級のカフェラテは、誰にとっても忘れられない味になるだろう。
Text:ayaka minoda