肖像画は"何かを呼び起こすための枠組み"
神宮前3丁目・NANZUKA UNDERGROUNDにて、オランダ出身・現在は韓国ソウルを拠点に活動するアーティスト、レイモンド・レムストラ(Raymond Lemstra)による新作個展「Good Looking」が、2026年3月7日(土)〜 4月4日(土)まで開催される。
レムストラの創作活動の根底にあるのは、グラファイトによる緻密な肖像画。一見すると忠実な写実絵に見えるその作品は、どこか遊び心を感じさせ、シニカルさを併せ持つ匿名の人間像を描き出す。鑑賞者は、その繊細さと力強さを併せ持つレムストラ特有の線によって、その脳内に映る写実と空想の境界に潜む幻想へと導かれていく。
一方で、近年レムストラは、ペインティングの制作にも力を注ぐ。2015年、スペイン・ソモでの滞在制作をひとつの契機として、ドローイングで追求してきたその探求を、色彩豊かなペインティングへと展開。オランダの伝統的な油彩技法と、楮(こうぞ)の繊維から作られる韓国の伝統的な手漉き紙「韓紙(ハンジ)」を融合させるなど、自身が歩んできた文化的な軌跡を、素材の選択にも色濃く反映させる。
本展では、20点の新作ドローイングと6点の新作ペインティングを通して、現在進行中のシリーズ「Personnage Fictionnel」の新章を提示する。併せて、作家初となる作品集「Personnage Fictionnel」が、NANZUKA Publishing より出版。特別版には本作品集のために制作された限定プリントが付属する。
「私は肖像画を、特定の個人を描くものというより、何かを呼び起こすための枠組みとして捉えています。(中略)曖昧なかたちの中に顔や人格を見出そうとする人間の衝動に依拠しつつ、これらの作品は、目に映るものに意味を投影せずにはいられない私たちの傾向に働きかけます。こうして『見ること』は、単なる観察から、出会いへと移行していくのです。」(レイモンド・レムストラ ステートメントより抜粋)
色彩が灯ることで、より鮮やかに生命を感じさせながらも、奇妙さが増幅した肖像画たち。「"意味付け"という一種の逃避」から解放してくれる、自由な解釈をもたらす表参道・原宿の街で、ひとつひとつの顔たちをゆっくりと覗きこんでみてほしい。
■画像
©Raymond Lemstra Courtesy of NANZUKA
■レイモンド・レムストラ|Raymond Lemstra
Good Looking
開催期間:2026年3月7日(土)〜 4月4日(土)
開催場所:NANZUKA UNDERGROUND
住所:東京都渋谷区神宮前3-30-10
営業時間:11:00-19:00
休廊日:日曜・月曜
■オープニングレセプション
開催日時:3月7日(土)17:00-19:00
開催場所:NANZUKA UNDERGROUND
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GALLERY TARGET では、アドリアナ・オリバーによる日本では4年ぶりとなる個展「BECOMING」が開催。スポーツを"アイデンティティを絶えず更新し続けるプロセス"と捉え、動きを物語へと昇華させた新作を披露します。人気コーヒーロースター「Coffee Supreme」とのコラボアイテムにも注目です。
※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
神宮前・NANZUKA UNDERGROUNDで レイモンド・レムストラ 新作個展「Good Looking」が開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-30-10
- 営業時間
- 11:00-19:00
- 定休日
- 日曜・月曜
- 開催期間
- 2026年3月7日(土)〜 4月4日(土)
- 長谷川瑠美
外部ライター





























