
編集部のリアルランチを紹介!オモハランチタイムスVol.113
編集部がリアルに食べているランチを、気ままにサクッと紹介する「オモハランチタイムス」。今回は、編集部内外から、絶対行くべきとおすすめされていたが、昼時の大行列により長年足を踏み入れられずにいた、青山のレジェンド店「ふーみん」に行ってきた。
本日のお店:中華風家庭料理ふーみん
食べたもの:
豚肉の梅煮干し定食 1,350円
五目冷やしそば(胡麻だれ)1,700円
※すべて税込
食事スタイル:イートイン
「ふーみん」と言えば、青山で知らない者はいないであろう老舗中華。もともと根強い人気を誇っていたが、2024年に公開された映画「キッチンから花束を」の影響で、行列はさらに激化。平日に訪れても列は絶えることなく、筆者も幾度となく行列を前に断念してしまっていた。
しかし!やっぱり、オモハラの中華を語る上でこの店は外せない。他の編集部員からの前々からの評判の良さもあり、行列に臆せず満を持して足を運んだ。
場所は骨董通り、Otherwise GalleryやSITAARAなどがある「小原流会館」B1階。十中八九できている行列が目印だ。ニンニクを炒める香ばしい匂いが、空腹と高揚感をさらにかき立てる。
「今日は絶対に食べる」と固く心に誓い、開店20分前からスタンバイ。無事に一巡目で店内へ。あっという間に卓がいっぱいになる中で、着席できた時は感慨深い気持ちになった。
店内から吹き抜けの中庭が望め、地下とは思えないほど柔らかい光が大きな窓から差し込む。青山という洗練された街の空気感を、料理に先んじてひとくち味わったような気さえする。
豚肉の梅煮干し定食 1,350円(税込)
今回注文したのは「豚肉の梅煮干し定食」。事前に、ふーみんをおすすめしてくれた編集部員から「まずはこれ」とおすすめされていたものの、メニュー名だけでは全容がつかめず、運ばれてくるまでは正直不安だった。
席に運ばれてきて、ビジュアルを見た瞬間「これはうまいやつ」と確信!いわゆる”角煮”なのだが、自分が知る角煮界隈では類を見ないほど、品の良さを漂わせた一皿だ。角煮とともに梅干しも入っていて、梅煮干しとはどうやら、豚肉と梅を一緒に煮込んだものということらしい。
一口食べて、脳が少し混乱する。
脂がとろけるのに、口当たりは驚くほど軽い。梅の風味が染み込んだ角煮は、さっぱりとしているのに、ご飯がどんどん進む。梅干しの酸味が肉自体の旨味と甘味を引き立て、他ではなかなか出会えない、絶妙なバランス感のおいしさが口いっぱいに広がる。
これは確かに、ここでしか食べられない味。一見さんがファンになり、常連が増え、行列ができる。その理由が凝縮された納得の一皿である。
付け合わせの味噌汁が蟹汁なのも嬉しい。全ての料理がやさしい味わいでありつつも、ふーみんの“芯”を感じさせる。
五目冷やしそば(胡麻だれ)1,700円(税込)
せっかくなので、夏季限定の「五目冷やしそば」も紹介しておきたい。見た目はいわゆる「冷やし中華」。ベーシックな醤油だれと胡麻だれが選べるのがミソ。通ぶって、あえての胡麻だれをチョイスしてみた。
ツルシコの麺にさっぱりとしたコクのある胡麻だれが絡み、丁寧に盛られた具材たちとのハーモニーがたまらなくおいしい。 奇をてらった変化球ではないが、予想以上に手元で浮き上がってくる質の高いストレートという感じ。完成度の高い一皿だけに醤油だれも食べてみたくなる。次行ったら必ず食べようと誓った。
名店の多いオモハラで、なぜ毎日あそこまで行列ができるのか、そしていろいろな人におすすめされるのが不思議だったが食べてみることで一気に解消された。答えはシンプル。ふーみんの料理は、単なる”おいしい中華”という枠では語りきれない、孤高のオリジナル中華だったのだ。
飽きがこなくて、クセになる味わいがふーみんでしか食べられないとなれば、そりゃ行列もできるというわけ。
青山の“行列の向こう側”には、やはりその理由なりの、おいしさが詰まった一皿がそこにあった。ふーみん、あなたと向き合わなかった数年間を心から詫びたい。そう思うほどのおいしさに感動!またタイミングを見計らって食べに行こうと思う。
■中華風家庭料理 ふーみん(青山店)
住所:東京都港区南青山5-7-17 小原流会館 B1F
電話:03-3498-4466
営業時間:
(昼)11:30~15:30
(夜)18:00~20:45
定休日:月曜日・日曜日・祝日

- オモハラリアルスタッフ
OMOHARAREAL編集室
