6/18(水)追記:【レセプションレポート】
会場に足を踏み入れると濃い霧の中にいるかのような、途轍もない量のスモークが焚かれた白い世界に圧倒される。目の前の人すら認識できないほどの濃度だ。
そこに、光によって視界へと届けられる作品たちの姿は幻想的で、見えない・見づらいにも関わらず、より個々の作品が魅力的に際立って見えるというバグが脳内で巻き起こる。空間ごと楽しむ、ダイナミックな身体性を伴った新感覚の“光”の作品展だった。子供も楽しめそう!
若手表現拠点「後光」初の外部展示
神宮前6丁目・THE PLUGにて、Waku Fukui × Taito Itateyamaによる二人展「瞬き(MABATAKI)」が、2025年6月18日(水)〜 6月22日(日)まで開催される。本展は、Waku Fukui 主宰・若手表現拠点「後光」による初の外部企画となる。
Waku Fukuiは、”光の素材性”を探求するアーティスト。「島田ネオン」およびNYでの職人修行を経て、帰国後ネオンサインスタジオ「Gokou Neon Studio」を設立。次いで2024年には、住所非公開のギャラリー「後光」を立ち上げた。
また、写真家のTaito Itateyamaは、ドキュメンタリーと日本独自の私写真との揺らぎを感じさせる作風が特徴。Taito Waveの名で国内外で活動し、自らの写真を「今の自分自身が人間とどう関係を持ったかのセルフポートレイト」と定義づける。
“光を扱うこと”に共通項を持つ二人による本展。煙に満ちた会場にて、Wakuによるネオンの光の作品と、Taitoが写真集をめくるという行為から着想を得たライトパネル作品、共作の回転式スライド映写機で投影される光の像を展示。その場でしか出会えない、”一瞬の感覚との交差”を際立たせる。
Taitoは、作品制作の過程において富士の樹海を再訪。ネオン光だけを用いて”現実と非現実のあわいにある空間”を撮影することで、写真における「光の意味」の再定義を試みる。
「ただの光、そこに在ること」。二人が扱う「光」は、どちらも今この瞬間を照らすためにある。さまざまな事象が現れては姿を消していく表参道・原宿において、彼らの灯す「光」が私たち自身の”存在の輪郭”をはっきりと示してくれるはず。
■概要
Waku Fukui × Taito Itateyama
二人展「瞬き(MABATAKI)」
開催期間:
2025年6月18日(水)〜 6月22日(日)
開催場所:THE PLUG
住所:東京都渋谷区神宮前6-12-9
営業時間:13:00–19:00
定休日:会期中なし
■オープニングレセプション
開催日:2025年6月18日(水)
開催時間:18:00-21:00
場所:THE PLUG
アーティスト:
Waku Fukui、Taito Itateyama
キュラトリアル・サポート / 企画協力:
Rintaro Yamamomto
題字:Joe Takayamada
>>編集部推薦!ハシゴNavi
会場から徒歩6分。過去にWakuも個展を開催したGallery Commonでは、大﨑土夢による個展『制作の定理、ペインティングの真円』が開催中。絵画における”当たり前”の手順や構成をあえて逸脱することで生み出される実験的な作品群、そのユーモア溢れる世界観を体感してみてください。
※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
Photo:OMOHARAREAL 編集部
INFORMATION
神宮前・THE PLUGで Waku Fukui × Taito Itateyama 二人展「瞬き(MABATAKI)」が開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前6-12-9
- 営業時間
- 13:00–19:00
- 定休日
- 会期中なし
- 開催期間
- 2025年6月18日(水)〜 6月22日(日)
- 長谷川瑠美
外部ライター
