ワタリウム美術館が舞台の最新VR作品も
ワタリウム美術館で、雨宮庸介による展覧会「まだ溶けてないほうのワタリウム美術館」が、2025年3月30日(日)まで開催中。
雨宮庸介は、ドローイング、彫刻、パフォーマンスなど多岐にわたるメディウムで作品制作するアーティスト。リンゴなどのありふれたモチーフを扱い、いつのまにか違う位相に身をふれてしまう感覚や、認識のアクセルとブレーキを同時に踏み込むような体験を提供している。
雨宮の活動初期から現在までを見通せる本展。2000年初頭の作品から始まり、「溶けたりんごの彫刻」や「石巻13分」の記録映像、「1300年持ち歩かれた、なんでもない石」のペーパーなどを披露する。
最新作として、今回の設営期間にワタリウム美術館を舞台として制作したVR作品も公開。本来「ここではないどこか」を体感するためのVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を使用しつつ、むしろ「どこかではないここ」に連れ戻される体験が作り出される。
さらに、会期中の毎週土曜日夕方には「人生最終作のための公開練習」を開催。来場者が実際に、雨宮の制作現場に立ち会うことができる。
「ワタリウムでワタリウムを体験し、 この世界でこの世界について想いを馳せ、 あなたがあなたについて考える。 身体をともなってその場所の解像度を上げ、 重層化させる。」(雨宮庸介 リリースコメントより)
雨宮が、美術を意識的に始めた大学生時代に通ったというワタリウム美術館での個展。彼のアートの実践がもたらす化学反応を、同じ場所であなたも体感してみて。
■概要
雨宮庸介展|まだ溶けてないほうのワタリウム美術館
開催期間:2024年 12月21日(土)〜2025年3月30日(日)
開催場所:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
電話番号:03-3402-3001
開館時間:11:00-19:00
休館日:月曜日(1/13、2/24は開館)/12/30-1/3
入館料:大人 1,500円/学生(25歳以下)1,300円
*会期中、何度でも入場できるパスポート制チケット
主催:雨宮庸介展実行委員会
[ワタリウム美術館/SNOW Contemporary/一般社団法人Reborn-Art Festival/株式会社秋葉機関/木村木品製作所]
■画像クレジット
00 Apple, 2023 年 林檎材に油絵具
03 胡蝶の正夢 2000年 FRPにテンペラと油彩の混合技法、台座 Photo:Yasunori Tanioka
04 最新VR 作品のためのドローイング 2024年
05「りんご宇宙―Apple Cycle / Cosmic Seed」展示風景 弘前れんが倉庫美術館 2021年 Photo:ToLoLo studio
06「石巻13 分」Reborn Art Festival 2021-22 Photo:Takehiro Goto
07「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」出品作「わたしたち2010年3月19日ー7月4日」の出入り口
10「雨宮宮雨と以」でのパフォーマンス風景 BUG 2023年
*作品は参考写真です。実際の展示とは異なる場合がございます。
>>EDITOR’S VOICE
編集部が実食するオモハランチタイムス。ワタリウム美術館から徒歩1分の「カフェ香咲 」も紹介しています。看板犬のマメちゃんを眺めつつ、焼きカレーや鉄板ナポリタンの熱々メニューで身も心も温めて。
※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
ワタリウム美術館にて、雨宮庸介による展覧会「まだ溶けてないほうのワタリウム美術館」が開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-7-6
- 電話
- 03-3402-3001
- 営業時間
- 11:00-19:00
- 定休日
- 月曜日(1/13、2/24は開館)・12/30-1/3
- 開催期間
- 2024年12月21日(土)〜2025年3月30日(日)
- 長谷川瑠美
外部ライター