自分が美しいと思えるものを描く
神宮前2丁目のMAHO KUBOTA GALLERYにて武田鉄平個展「まるで、花のような」が開催される。2024年11月15日(金)〜12月26日(木)まで。
武田鉄平は、1978年山形市生まれ。東京の美大を卒業後、就職を経て一度山形に帰郷。その後約10年間、作品を一切発表せず、絵画の本質と向き合い続けた。長く孤独な探求の末に辿り着いた「描くことを描く」とのコンセプトのもと、絵画というメディアの成り立ちそのものに挑むコンセプチュアルアーティストとしての道を歩んでいる。
本展で発表される新作は、タイトル通り“まるで、花のような”一連の絵画からなる作品群。固定された主題ではなく、絵画を描く行為と、その結果生まれる絵画の瞬間のアウラ(オーラ)が描き出されている。作品からは、増幅された絵具の艶やかさ、流麗な線の生命感、緻密な写実表現を見ることができる。
多層的な感覚を呼び覚まし、鑑賞者の心を捉える武田の作品。その制作手法は一貫しており、まず複数のオリジナルの絵を描き、その中から一枚を選び、支持体(紙やキャンバスetc.)に再現していくというプロセスをとる。「描くことを描く」を体現するべく、絵画のもつ一瞬の質感や筆の動きの軌跡を表現している。
「この手法を取る事で、現代アートが過去に捨て去ってきた描く事、それを美しいと感じる事、それをそのまま作品として提示する事ができる」(武田鉄平作品集「Flowers」収録・武田鉄平によるテキスト「反絵画への反絵画」より一部引用)
武田の作品は、現代アートが提示した命題に対し、ひとつの凛然とした解答を提示する。その本質や芸術的葛藤の過程を感じさせない優美な作品群と、原宿の閑静な道沿いに佇むギャラリーにて向き合ってみて。
■概要
武田鉄平個展「まるで、花のような」
開催期間: 2024年11月15日(金)〜12月26日(木)
開催場所:MAHO KUBOTA GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前2-4-7 1F
営業時間: 12:00-19:00
定休日:日・月・祝
■武田鉄平作品集「FLOWERS」
ユナイテッドヴァガボンズより個展開催に併せて刊行
デザイン:深澤直人/NAOTO FUKASAWA DESIGN
寄稿:ブライアン・ディロン/宮本武典/武田鉄平
仕様:A4変形/ハードカバー上製本/96ページ
定価:5,500円(税込)
★武田鉄平作品集「FLOWERS」限定特装版
深澤直人デザインによるオレンジとブラックの2種類のボックス入り、各作品シート付き。
販売場所:MAHO KUBOTA GALLERY/ドーバー ストリート マーケット銀座
定価:22,000円(税込)
限定400部
>>EDITOR’S VOICE
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※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
神宮前・MAHO KUBOTA GALLERYにて武田鉄平個展「まるで、花のような」が開催 "描くことを描く"
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前2-4-71F
- 営業時間
- 12:00-19:00
- 定休日
- 日・月・祝
- 開催期間
- 2024年11月15日(金)〜12月26日(木)
- 長谷川瑠美
外部ライター