つぶグミの魅力を五感で感じる!ファンになること間違いなしの展示
神宮前1丁目JR原宿駅近くで、コンビニでもお馴染み春日井製菓による”つぶグミ”のアート展「つぶグミュージアム」が2024年9月8日(日)まで開催中だ。
>>本展の概要(NEWS記事)はこちら: キャピタル原宿でお菓子の”つぶグミ”アート展「つぶグミュージアム」が開催!誕生30周年記念の一環として
お隣の「I'm donut?原宿店」しかり魅力的なスイーツ店やアートギャラリーが多い原宿だが、アートとグミという組み合わせの展示は見たことがない。結論からいうとめちゃめちゃ楽しかったのでその模様をレポートする。
一味違うポップアップイベント!3人のアーティストの個性が輝く”つぶグミ”アート
企業主催の展示というと商品ありきのイメージが先行するかもしれない。しかし、この「つぶグミュージアム」は一味違うようだ。落合陽一、さわひらき、鷲尾友公という、それぞれ表現の違う3名のアーティストが名を連ねている。つぶグミだけに、まさに“つぶ揃い”。
かわいらしいラッピングの外観から入館すると、そのギャップに驚くだろう。つぶグミの甘い香りと、似つかわしくない機械の作動音。浮遊感のあるBGMが大音量で響き渡る。
中央には大きな銅釜。中ではつぶグミとともに黒い球体が回転し続けている。落合陽一氏による作品である。
『物化する回転窯:溶解する日常・漂白される芸術・グミ環世界』
この窯は、実際につぶグミを製造する際に使用されているもの。LEDパネルも設置され、生成AIで生み出した画像が次々に流れる。
匂いと映像、BGM、窯につぶグミが当たる音。サイケデリックなつぶグミを見つめる心地よい無意識の時間。まるでつぶグミに手を伸ばし、口へと次々放り込んでいるときのような感覚だ。
2階は一転して静かな空間の中、1階とは違った良い香りが漂っている。理由は後ほど明らかになるが、会場スタッフから時計回りに鑑賞するように案内されるのでその通りに進んでみる。
まず鷲尾友公氏の『BEYOND THE CLOUDS NO.163.164.165』の壁は古い雑誌、新聞など、廃材を組み合わせたキャンバスに、美しい景色や人物が描かれている。中にはつぶグミがモチーフとして溶け込んでいるものも見受けられた。
つぶグミの製造過程で出る廃材から影響され、作り上げたものだそうで、棚にはオブジェの作品も。展示の前のエモーショナルなキャプションも相まって、夏の終わりに感傷に浸れる作品群だった。
次はさわひらき氏による『tender moments』。時計回りに会場を回る仕掛けの正体はこれだった。順序通りに鑑賞することで、空間の香りの変化を楽しめるというのが作品の一部なのだ。
これはさわ氏がつぶグミの工場を見学した際、移動する度に匂いが変わることから思いついたそう。「記憶」と名付けられた香りから、「言葉」へと続いていく。これらの香りはつぶグミの香料を作っている「小川香料株式会社」と共同で制作され、香水として欲しいくらい良い香り。
映像が流れるモニターの前には「香り付きの手紙」が置かれており、持ち帰って手紙として渡せるのも素敵だ。
香りを嗅いだ後に柑橘系のつぶグミを食べると味が変化する。配布された「つぶグミ PREMIUM 濃厚柑橘」で試すと、味が変化するので盛り上がれること間違いなし。
ミラーボールとお立ち台からなるフォトブースも設置。グッズを持っての記念撮影がおすすめだ。
作品展示に加え、カラフルなつぶグミが製造される工場内の写真も掲示。ティム・バートンの映画の世界から飛び出してきたような写真たちがかわいい。実物大で、トリックアート風の写真が撮れる。映えを忘れない精神、さすがです。
つぶグミの魅力を伝えつつ、アーティストの作品性が融合したアート展として成立しているのはすごいの一言。五感全てに作用する仕掛けの数々は、お菓子作りを通じて人を幸せにする、春日井製菓の情熱とユニークな創造性を感じ取ることができた。
つぶグミの底知れぬポテンシャルとメタモルフォーゼ。オモハラの街に似合うグミとして認定したいほど素晴らしかった。まだ見ぬつぶグミの魅力を体感しに、ぜひ足を運んでほしい!
■概要
つぶグミュージアム
開催期間:2024年8月31日(土)~9月8日(日)
開催場所:キャピタル原宿
住所:東京都渋谷区神宮前1-13-18
営業時間:11:00-18:00(9/1のみ14:00まで)
定休日:会期中なし
- オモハラリアルスタッフ
OMOHARAREAL編集室