南青山と銀座“ふたつでひとつ”の展覧会
南青山の岡本太郎記念館にて、企画展「ヤノベケンジ:太郎と猫と太陽と」が、2024年7月12日(金)から2024年11月10日(日)までの期間で開催される。
ヤノベケンジは、京都芸術大学教授であり、ウルトラファクトリーのディレクター。1990年代初頭より、「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに機能性を持つ大型機械彫刻を制作。ユーモラスな形態に社会的メッセージを込めた作品群が、国内外から高い評価を受ける。2017年より「船乗り猫」をモチーフにした、旅の守り神《SHIP'S CAT》シリーズを制作開始し、2022年に開館した大阪中之島美術館のシンボルとして《SHIP'S CAT(Muse)》(2021)が恒久設置された。
今回、岡本太郎記念館でヤノベケンジが展開するのは〈BIG CAT BANG/猫大爆発〉。宇宙船「LUCA号」に乗って地球に到達した「SHIP'S CAT/宇宙猫」が無機質だった地球に生命を着床させた、という壮大な物語だ。ヤノベケンジいわく、「太陽の塔はそのときの宇宙船」であり「いま大阪でぼくたちを見下ろしている太陽の塔はその亡骸」だという。
現在、銀座・GINZA SIXでは、全長9mにおよぶ〈BIG CAT BANG〉を展示中。空間いっぱいに広がる“巨大なワンシーン”が観る者を圧倒する銀座と、その背景にあるストーリーとディテールが丁寧に語られる青山。GINZA SIXと岡本太郎記念館は、180度逆のアプローチから“ふたつでひとつ”の展覧会を構成する。
本展について、ヤノベケンジは「岡本太郎が言い放った『芸術は爆発』のテーマを『猫大爆発』という妄想に乗せて、生命と宇宙の神秘のイマジネーションの炸裂をお届けしたい。混迷と危機の世紀に立つ現在だからこそ、我々は想像と創造を爆発させ、宇宙からの俯瞰した視点を獲得しなければならないのだ」とプレスリリースにコメントを寄せた。
南青山と銀座の二箇所で繰り広げられる、新たな岡本太郎の世界。可愛い猫ちゃんのアートだと侮ることなかれ。その迫力に驚かされること間違いなしだ。興味のある人はぜひ、どちらの会場にも足を運んでみてほしい。
■概要
企画展「ヤノベケンジ:太郎と猫と太陽と」
開催期間:2024年7月12日(金)〜2024年11月10日(日)
開催場所:岡本太郎記念館
住所:東京都港区南青山6-1-19
営業時間:10:00~18:00
定休日:火曜日(祝日の場合は開館)
>>EDITOR’S VOICE
岡本太郎記念館の入り口には「a Piece of Cake」という小さなカフェが併設されています。岡本太郎のオブジェを眺めながら美味しい焼き菓子が食べられる素敵な空間なので、展覧会を楽しんだあとはこちらでひと休みしてはいかがでしょう。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
南青山の岡本太郎記念館でヤノベケンジの展覧会が開催「太陽の塔」の宇宙船に乗る猫の壮大な物語
- 住所
- 東京都港区南青山6-1-19
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 火曜日(祝日の場合は開館)
- 開催期間
- 2024年7月12日(金)〜2024年11月10日(日)
- オモハラリアルスタッフ
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