期間中は初の試みとなる”オーダー作品”受注も
南青山3丁目のYUGEN Galleryにて、現代アーティスト・鈴木潤 個展「Precious Memories」が開催される。2024年6月22日(土)〜7月1日(月)まで。
鈴木潤は、1991年宮城県生まれ。ポップな線描を特徴とした現代アーティスト。陶芸家の父の影響で、幼少期からさまざまなアートに触れ、絵を描き始める。”生と死や、愛”といった壮大なテーマに、ポジティブなメッセージをのせて表現。目の前の鑑賞者だけでなく、未来を生きる人々との心の繋がりを生み出せたらとの思いがこもった作品を多数発表している。
本展のメインとなるのは、80年代〜90年代において、人々の大切な思い出を残す役割を担った家庭用ビデオテープより着想を得た新シリーズ「VHS」。さらに、鈴木が死生観と向き合って制作を続ける中で誕生した「ドクロくん」、幸せや祈りを命のバトンによって紡がれたことで誕生した「ゴロ太郎」の新作を発表する。さらに、LOVEやHELLOといった言葉の背景に無邪気な生き物たちが描かれる「言葉シリーズ」など、鈴木が考える”大切な思い出”を表現した作品群が展示される。
鈴木が描くキャラクターのひとつ「ゴロ太郎」は、鈴木が小学生の頃から飼っていたネコが亡くなったエピソードに基づくという。懸命に生き抜いた猫が繋いでくれたたくさんの願いや祈り、その後、家にやってきた保護猫「ゴロ太郎」という新たな命のバトン。人間も動物も共に幸せに生きられるようにとの願いもこもった鈴木の作品は、ポジティブな想いを未来へと繋いでくれる。
また、会期中限定で、鈴木にとって初の試みとなるオーダー作品受注も実施とのこと。お気に入りの言葉や数字、愛するペットなどを、鈴木の手によってチャーミングに表現してくれる。写真や動画とはまた一味違った手法での”思い出を形に残す”体験だ。
ふと思い立って、VHSをデッキに入れ再生するように、誰にでも懐かしい思い出を振り返りたくなる瞬間があるはず。過去から現在、そして未来へ、たくさんの愛や願いの繋がりを思い出させてくれる鈴木の作品。旧きものと新しい価値観が融合する南青山という街との相性も良さそうだ。そのポジティブなエネルギーを感じてみてほしい。
■概要
鈴木潤 個展「Precious Memories」
開催期間:2024年6月22日(土)〜7月1日(月)
開催場所:YUGEN Gallery
住所:東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
営業時間:平日 13:00-19:00/初日・土日祝 13:00-20:00 ※最終日のみ17:00終了
定休日:会期中なし
<在廊日>
6月22日(土)、23日(日)、29日(土)、30日(日)
>>EDITOR’S VOICE
会場から徒歩7分のギャラリー・EUKARYOTEにて海野林太郎個展「奇跡」が開催中。本展にて、”飛行機”と”天使”をモチーフとした作品から”人間の本質”を見せてくれる海野も、「生と死」のテーマを見つめるアーティストの1人です。
※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
南青山・YUGEN Galleryにて鈴木潤 個展「Precious Memories」が開催 記憶がテーマの《VHS》シリーズ
- 住所
- 東京都東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
- 営業時間
- 平日 13:00-19:00/初日・土日祝 13:00-20:00 ※最終日のみ17:00終了
- 定休日
- 会期中なし
- 開催期間
- 2024年6月22日(土)〜7月1日(月)
- 長谷川瑠美
外部ライター
