アートとしてのフィギュアを観る
南青山4丁目のFeb gallery Tokyoにて、現役で活躍する商業フィギュア原型師6名が手がける造形展「PROTO1/1」が開催される。2024年6月1日(土)〜6月16日(日)まで。
「商業フィギュア原型師」とは、流通しているフィギュアが生産される前の”原型”を作る造形師のこと。本展では、作家であり同時に職人でもある6名が、完全オリジナルの作品群を展示・販売する。普段、商業の世界に身を置く職人たちが、その技術を総動員して作品制作に注力したら何が生み出されるのか、という実験的な企画となる。
“原型”は、フィギュア製作において最も大切な作業。造形技術はもちろん、魅力的なポーズ・表情に仕上げることが腕の見せどころとなる。身体構造を捉えるデッサン力、モチーフのキャラクターへの研究心と想像力、ニーズへの共感性など、多方面の要素を持ち寄り、柔軟な発想が求められる複雑な仕事だ。
出展する6名はいずれも、彫刻や、映像分野の特殊造形、油絵など、それぞれのバックグラウンドをもちながら現在現役の「原型師」として活躍。参加作家の一人である石崎紗央里は美しくミステリアスなファッションアンドロイド「DOLLEL(ドレル)」の制作をきっかけに、細部までこだわったオリジナルデザインフィギュアを制作することで知られている。また、細密なフォルムに、アメコミ風の吹き出しがインパクトを与えるコミカルな作風のオリジナルトイ「the Amazing CHEAP-TOY」を発売する髙橋晋太郎など、業界内でその才能の技能を振るう気鋭の原型師が参加する。
キャラクターを立体の世界に生み出すことで、創作物を愛する人に更なる感動を与える「原型師」。本展では、そんな彼らが磨いてきたクラフトシップが、自分自身の作品を造り出すことに注がれる。”アート”としてのフィギュアを鑑賞することのできる本展、多様な表現が日々生まれるオモハラエリアでの実験的な企画に、ぜひ足を運んでみてほしい。
■概要
「PROTO 1/1」
開催期間:2024年6月1日(土)〜6月16日(日)
開催場所:Feb gallery Tokyo
住所:東京都港区南青山4-8-25
営業時間:13:00〜20:00
定休日:月曜・火曜
<参加アーティスト>
石崎紗央里 @ishizakisaori
江頭慎太郎 @egashira_shintaro
實方一渓 @ikkei_jitsukata
髙橋晋太郎 @totoy_2022
山口範友樹 @yamaguchi2424
山下マナブ @manabooth_
>>EDITOR’S VOICE
展示会場から徒歩8分。「青山 鶏味座 本店」では、SNSでもバズった”究極の親子丼”が食べられます。親子丼は、軍鶏と雛(レバー入り)の2種類、最高の食材と匠の技術を詰め込んだこだわりの一杯、ゆっくり堪能してみてください。
※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
南青山・Feb gallery Tokyoにて、商業フィギュア原型師6名による造形展「PROTO1/1」が開催
- 住所
- 東京都港区南青山4-8-25
- 営業時間
- 13:00〜20:00
- 定休日
- 月曜・火曜
- 開催期間
- 2024年6月1日(土)〜6月16日(日)
- 長谷川瑠美
外部ライター