江戸からタイムスリップした”画狂人”?
神宮前4丁目の「WAG GALLERY」にて、タトゥーアーティスト・OTによる個展「おてぃ漫画展」が開催される。2024年5月17日(金)〜5月21日(火)まで。初日の5月17日(金)には、18:00よりオープニングパーティも予定。
新宿区四谷に店舗を構えるタトゥースタジオ「OT TATTOO TOKYO JAPAN」にて文身師(彫り師)として活動するOT(Hiroaki Okuyama)。1999年より日本伝統刺青を学ぶ一方、ペインター、デザイナー等との交流を通じて独自のスタイルを築きあげる。2010年よりオーストラリアのタトゥーショップにも所属し、以後アジア、ヨーロッパなど世界に活躍の幅を広げる。また、東京発アーティストコレクティブ「81 BASTARDS」のメンバーとしての顔も持つ多彩な人物だ。
本展でフィーチャーされる「おてぃ漫画」は、画家としても活動するOTが、「北斎漫画」のオマージュとして描き始めたシリーズ作品。2019年「おてぃ漫画第1巻」を発表し、現在第4巻まで画集を出版している。本展では、「おてぃ漫画」にまとめられた生物や幻獣、妖精から妖怪まで、その形や動きを日常的に研究しデッサンしている200枚にも及ぶ原画と、今回のために制作されたオリジナル作品の展示販売を行う。
OTがオマージュする「北斎漫画」は、江戸末期刊行の歴史的ロングセラー画集。ここでの「漫画」は、”気の向くまま漫然と描いた画”を意味し、自らを「画狂人」と称した浮世絵師・葛飾北斎が描いた人物、動植物、名所、妖怪などありとあらゆる約4000の絵手本が収録されている。
200年前の絵師・北斎と同じく、”気の向くまま”に描いた絵に「意外と僕らしさがある」とリリースコメントを寄せるOT。本展では、彼が描く奇妙奇天烈、同時に侘しさや凛々しさを持つキャラクター達を、原画だからこその筆跡や線のかすれ、力加減や微細な濃淡をじっくりと捉えながら楽しむことができる。
一瞬の気も抜けない文身師の荷を下ろし、”気の向くまま”に描かれる「おてぃ漫画」。厳かながらもユーモアを忘れない描写が本来のOTらしさなのかもしれない。タトゥースタジオ/アーティストが多く集う原宿での、彼らのどこか近寄り難いイメージを覆すユーモラスな展示。好奇心に従い、気ままに覗いてみて。
■概要
“おてぃ漫画展” OT Solo Exhibition
開催期間:2024年5月17日(金)〜5月21日(火)
開催場所:WAG GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前4-26-28 JUNK YARD 3F
営業時間:13:00-19:00 ※5/17(金)のみ18:00〜オープニングパーティ
定休日:会期中なし
>>EDITOR’S VOICE
OMOHARAREALでは、4月に念願オープンの「ハラカド」情報を随時発信中!原宿のタトゥースタジオ「TATTOO STUDIO YAMADA」とのタイアップ記事は、ハラカド内「HARAJUKU KITCHEN & TERRACE」の開放的な空間とアトリエの二ヶ所でロケを敢行してのインタビュー。こちらもぜひ。
※敬称略
Text:Rumi Hasegawa
INFORMATION
神宮前・「WAG GALLERY」にてタトゥーアーティスト・OT 個展「おてぃ漫画展」が開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前4-26-28 JUNK YARD 3F
- 営業時間
- 13:00-19:00 ※5/17(金)のみ18:00〜オープニングパーティ
- 定休日
- 会期中なし
- 開催期間
- 2024年5月17日(金)〜5月21日(火)
- 長谷川瑠美
外部ライター