安易な区別が生まれない作品群
南青山・Feb gallery Tokyoにて、グラウンド・レベル・シネマとのコラボレーション企画『フィルムズ - トランプル・ザ・ボーダー』を、4月29日(土)〜5月7日(日)の期間で開催する。
グラウンド・レベル・シネマは、2020年11月にイメージフォーラム映像研究所卒業生を中心に発足した映像上映団体。作家達が自ら企画・運営し、年に2回程の展覧会を開催している。現在進行形で制作している若手作家たちの作品に触れることのできる貴重な機会として、好評を博している。
今回は、昨年開催した『フィルムズ - デイザー・イン・トーキョー』に次ぐ第二弾。「トランプル・ザ・ボーダー」というタイトル通り「境界線を踏みつける」作品が集結する。境界のあちら側でもなく、こちら側でもない。まさにそのライン上にのみ存在する、定義しようのない力強い作品の数々。ふらっと観てふらっと去るも良し、ひと休みして戻るも良し、出入り自由・入れ替えなしのフィルムインスタレーションとなっている。
本企画について、グラウンド・レベル・シネマ会長の白水は「かねてから日本人のはっきりとしない、曖昧な言葉、態度は非難の対象になってきた。しかし、分ける、断言する、線を引き境界線を作る思考、行為が事象、事物の本質から遠ざける事に繋がるのではないだろうか?」と“わかりやすさ”を求めすぎる現代の表現の世界に疑問を呈し、それに争いたいとした上で「この企画が境界を曖昧にして、枠を超えて表現の解放区になる事を願って」とコメントしている。
さまざまな思想が交差する都心で、あえて分断不可能な表現を鑑賞する。Feb gallery Tokyoに足を踏み入れる前と後では、南青山という街の見え方にも変化が生じるかも。
■概要
フィルムズ - トランプル・ザ・ボーダー
開催期間:4月29日(土)〜5月7日(日)
営業時間:13:00〜20:00
開催場所:Feb gallery Tokyo
住所:東京都港区南青山 4-8-25
電話番号:03-6459-2062
>>EDITOR’S VOICE
Feb gallery Tokyoは、アーティストで画家の藤井フミヤ氏が運営するギャラリー。OMOHARAREALでは、藤井氏のコラムや、20年来の友人であるEd TSUWAKI氏との対談なども掲載しています。ぜひ、こちらも併せてご覧ください。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
南青山・Feb gallery Tokyoでグラウンド・レベル・シネマとのコラボ企画を展開
- 住所
- 東京都港区南青山 4-8-25
- 電話
- 03-6459-2062
- 営業時間
- 13:00〜20:00
- 定休日
- なし