こけら落としに相応しい作品群が登場
新スペースへと移転したGALLERY TARGET(ギャラリーターゲット)にて、第一回目となる展覧会が開催。Geoff McFetridge(ジェフ・マクフェトリッジ)による個展「BELIEF IN SPRING (ASLEEP UNDER ICE)」が2023年4月21日(金)よりスタートする。
Geoff McFetridgeは、カナダ生まれのアーティスト/デザイナー。ロサンゼルスを拠点に活動する。独特な遠近法や無駄を省いた繊細なラインで描かれるシンプルなグラフィックに込められたメッセージや風刺などで、世界中に多くのファンを持つ。これまでデンマーク、スウェーデン、ドイツ、フランス、イギリス、オランダ、アメリカ、カナダ、日本など世界各地で個展を開催。2004年より世界中を巡回したアーロン・ローズの企画展「Beautiful Losers」展にも参加。2016年にはクーパーヒューイット・スミソニアン・ナショナル・デザイン賞を受賞、2019年にはAIGAメダルを授与している。
本展覧会では日本では初公開となる彫刻作品に加え、キャンバス、ドローングで構成された新作を展示。以下は、Geoff McFetridgeによるステートメントだ。
「この展覧会には人間と自然の関係を追求する夢のような作品を沢山描いた。幻覚のようなイメージは人間や動物がお互いに溶け合い、輪郭をなくし共存している様子、僕自身が自然との間に感じる複雑な不快と緊張感を表現したかった。人間から作られた馬、巨大なサメに乗る少女、動物園でおりにいれられた動物になる男性、このシンプルなイメージは僕が見て感じる視点として提案してみた。ハーモニーやツリーハギングはない。
(中略)
私たちは生き物にとって捕食者だ。彼らにとっては悪夢の様な存在。これは今回描いた全ての動物に言える事。サメも馬も鹿も。威嚇は両側から存在する。今回の展示では、僕と生き物達のそれぞれの夢をイメージして描いてみた。
今回の新作は自分が長年関心を寄せていたテーマを追求したもの。作品の絵柄がどの様に私たちの持つ理解の合間にある思考を説明できるのか。どこかに向かう、旅をする、変化していく、春によって溶けていくイメージたち。絵を描いてるときに求めているのはアイディアではなく、その逆のものの様な気がする。おおよそ明確なアイディアがある、僕が描きたいものは僕を超えているように感じる。最高のドローイングと思うものは自分でも気が付かないものや理解できないもの複雑な思考が図式化され解決したものだ」
都市で暮らしていると思わず見失いがちになる「人間」と「自然」の関係。移転オープンしたばかりのGALLERY TARGETのこけら落としに相応しい、Geoff McFetridgeの作品群から、そのメッセージを紐解いて。
■画像クレジット
©Geoff McFetridge
■概要
Geoff McFetridge「BELIEF IN SPRING (ASLEEP UNDER ICE)」
開催期間:2023年4月21日(金)〜5月13日(土)
時間:12:00-19:00
休廊日:日・月(この展示のみ祝日開廊)
開催場所:GALLERY TARGET
住所:東京都渋谷区神宮前5-9-25 1F
>>EDITOR’S VOICE
移転オープンしたGALLERY TARGETから歩いて約4分の場所にあるGYRE GALLERYでは、NFTアート展『超複製技術時代の芸術:NFTはアートの何を変えるのか?ー分有、アウラ、超国家的権力ー』 を開催中。ダミアン・ハーストや、ラファエル・ローゼンダール、チームラボなどが揃う豪華な展覧会。ギャラリーツアーレポートも公開しているので、ぜひチェックしてみて。
※敬称略
Text:Miwo Tsuji
INFORMATION
GALLERY TARGET移転オープン後初展示はGeoff McFetridgeによる個展を開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前5-9-25 1F
- 電話
- 03-6427-3038
- 営業時間
- 12:00-19:00
- 定休日
- 日・月(この展示のみ祝日開廊)
- 開催期間
- 2023年4月21日(金)〜5月13日(土)
