“時代遅れ”な手法で再構築する「都市風景」
ロンドン生まれのアーティスト、アントニー・ケアンズの個展「PXL CTY」が、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaで開催中。2023年3月16日(木)〜4月28日(金)まで。
アントニー・ケアンズ(Antony Cairns)は、1980年ロンドン生まれのアーティスト。ヨーロッパや米国、日本など世界各地で作品を発表し、現在はロンドンを拠点に活動している。Akio Nagasawa Gallery Aoyamaにおいて3回目の個展となる本展では、昨年末にヨーロッパ写真美術館(MEP、パリ、仏)で開催され好評を博した個展「PXL CTY」を再構成した東京ヴァージョンを公開する。
ケアンズは、通常“時代遅れ”だと考えられている技術や手法(PXL2000ビデオカメラやコンピュータパンチカード、COBOLコードなど)を使用し写真や映像を撮影した後、そのイメージに対して着色したり歪めたりしながらイメージを再構築。構造として“読み取りにくく”することで、SFや近未来を想起させられる新たな虚構の都市風景を創出しているのだ。
都市環境と私たち人類の関係性や、テクノロジーによって形成された私たちの都市に対する認識についての批評として機能するケアンズの作品。会場では、作品展示のほか既刊作品集も販売する。どこかノスタルジックな虚構の都市風景を眺めたあと、オモハラの街へ繰り出すと、どんな景色が見えてくるのだろうか。
■画像クレジット
1〜3.© Antony Cairns, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
4〜6.Installation view at MEP, 2022© Antony Cairns, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
■概要
アントニー・ケアンズ個展「PXL CTY」
開催期間:2023年3月16日(木)〜4月28日(金)
営業時間:11:00-13:00、14:00-19:00
休廊日:日〜水、祝
開催場所:Akio Nagasawa Gallery Aoyama
>>EDITOR’S VOICE
Akio Nagasawa Gallery Aoyamaから歩いて約2分の場所にあるhpgrp GALLERY TOKYOでは、白田一馬による新作展「ここからあそこ、過去の未来」が4月29日(土)まで開催中。彼は角の丸い台形の支持体に、様々な素材や接着剤などを幾層にも重ね、即興的に制作を行っていく白田のユニークな作品は必見です。
※敬称略
Text:Miwo Tsuji
INFORMATION
アントニー・ケアンズの個展がAkio Nagasawa Gallery Aoyamaで開催中
- 住所
- 東京都港区南青山5-12-3Noirビル2F
- 電話
- 03-6427-9611
- 営業時間
- 11:00-13:00、14:00-19:00
- 定休日
- 日〜水、祝
- 開催期間
- 2023年3月16日(木)〜4月28日(金)
