アートなギフトを探しに、アートマーケットへ行こう!
師走です。クリスマスを優雅に楽しむという気持ちより、「ああ今年ももう終わってしまう。自分のあれやこれは終わってないのに」という感じで、焦る気持ちの方が年々大きくなっている。「もういくつ寝ると〜」と無邪気に正月休みを待ち遠しく歌っていたのは今は昔。元旦にまばたきしたらもう大晦日くらいのスピード感である(※個人の体感です)。
というのも昨年のFeb gallery Tokyoウィンターアートマーケットから早1年が経つ。嬉しい反面、もうそんな時期かあ。と、時間の流れの早さを感じた次第だ。クリスマスはもうすぐそこ。忙しい毎日にちょっと立ち止まってFeb galleryのアートマーケットへ繰り出そう!
Focus:ここがみどころ!Feb gallery Tokyo「Winter Art Market 2022」
・ギフトに贈りたい、相手の顔が浮かぶアートアイテムが集結
・Feb gallery Tokyoキュレーションのアーティストがズラリ
・海外のクリスマスマーケットのような素敵な雰囲気
昨年に引き続き開催されている「Winter Art Market 2022」。今年はパワーアップして、ギャラリーとしての色を強めたアートマーケットへとアップデートされている。
昨年はギャラリーとして産声をあげたばかりのタイミング。親交のあるギャラリーとともにアートマーケットを開催していたが、今年はFeb gallery Tokyoが主体となって作品と作家をキュレーション。ギャラリーが良いと思っているアーティストにオファーをかけ、作品を出品してもらったそうだ。
グラフィティやグラフィック、ドローイングにペインティング、あらゆる絵画表現が渾然一体となった田中ヒサミさんの作品や、文字や質感から愛おしさを漂わせるMOMOさんの作品など、シンプルにアート展としても見応えがある。
MOMOさんの作品。
twelvebooksは、アートブックの他、海外でしか手に入らないトートバッグを多数取り揃える。カナダ・モントリオールの建築センターCCAのバッグなんかは、建築好きな人にプレゼントしても喜ばれそうだ。
もちろん昨年に引き続きGallery 360°やARTRANDOM、など、親交の深いギャラリーやメディアは今年も出店。それぞれのブースで個性あふれるアイテムを販売していた。
1982年から続く、表参道・原宿の老舗「ギャラリー360°」
ウィンターアートマーケット2022は「自分と誰かへアートの贈り物」がテーマ。アート作品はもちろんだが、バッグや帽子、アートブックからワイングラス、食器、とにかくアートなアイテムがたくさん集まっている。そこに並んだアイテムを眺め、誰かの顔を思い浮かべたならそれはFeb gallery Tokyoの本望だろう。
お皿や器も、アートマーケットなら量販店では出会えない面白い物に巡り会える。京都を拠点とする作家・山口遼太郎さんの作品たち。陶磁器に釉薬で絵を描くなんて斬新。
なんといっても、海外のクリスマスマーケットを訪れたような空気感が素敵だ。住宅街にあるため、街の喧騒とは一線を画す静かさがとても特別に思える。じっくりと、自分や誰かにあげたいギフト選びに向き合えるというもの。ここで巡り合ったものが、新しい年をちょっとだけ豊かにしてくれるかもしれない。
写真で振り返る「Winter Art Market 2022」
ペン画で緻密な人物を描き出す、小高かの子さんは、ワインが好きな人にプレゼントしたい、素敵なワイングラスを出品。なんと手でひとつひとつ彫っているという(受注生産)。
どこにも出したことがないのだが、作品を描き続けているというYUKEYさん。Feb gallery Tokyoから声をかけ、今回のウィンターマーケットが初出展となるアーティストだ。まだ見ぬ才能を発見できるのも醍醐味。
ionmiz.さんの粘土作品。寅から卯へ、今年と来年の干支がセットになった器は縁起物として迎えたい。年男・年女へのギフトにもいかがだろう?
ワールドカップが終わってしまって寂しい限り。だったら、持ち歩けばいいじゃない?なるほどその手があったか。サッカーボール型のバッグは世界各地のアートやファッションアイテムをバイイングするコミュニティストア、DESPERADOさんのアイテム。
インド北西部のピンクシティー・ジャイプールに拠点をおき、ハンドクラフトのテキスタイルやジュエリーを製作する、artisav jaipur。クリエイティブな人には上質な生地をプレゼントするのも良いね。
クリスマスが終われば、新年を迎える準備。こんなポップでアートなしめ縄飾りなら来る年はきっと明るい。
AKANEさんは自身の作品でライトボックスをD.I.Y.で作成。穏やかな光の具合が夜をあたたかく照らしてくれる。ちなみに、違う惑星の幸せなワンシーンを描いているんだって。
ワカヤマリダヲさんの作品たちには思わず笑ってしまうユーモアと、ポップな愛嬌が魅力。家に飾ったら雰囲気を明るくしてくれるだろう
ソリッドな質感の片寄優斗さんの作品もたまらなくかっこいい。山口さんの陶磁器との組み合わせに侘び寂びを感じる。
たくさんの人が訪れたという初日のレセプション終わり。心地よい余韻が空間に満ちていた。本当に居心地のよい場所である。
明日、12月24日のクリスマスイヴを残して、心ときめくアートマーケットに出会えるのはまた1年後となる。青山の住宅街の一画、特別な空間で開かれるウィンターアートマーケットを覗き見してみてはいかがだろうか。
人を思いながらギフトを選ぶ幸せな時間を提供し、共有してくれることこそが、Feb gallery Tokyoからのなによりのクリスマスプレゼントだと思った。それでは皆様、メリークリスマス。
■Winter Art Market 2022
開催日:2022年12月10日(土)〜12月24日(土)
時間:13:00-20:00 (最終日は11:00-17:00)
定休日:月曜
場所:Feb gallery Tokyo
※予約不要
Text & Photo:Tomohisa Mochizuki