
BE AT STUDIO HARAJUKUがライブ会場に!
ラフォーレ原宿の6Fは2021年の4月より「BE AT STUDIO HARAJUKU」が展開されている。ここはビームスとクリエイティブ企業フロウプラトウによる共同プロジェクト「BE AT TOKYO」の拠点として、映像収録配信・アート展示・アイテム販売・コワーキングスペースなどさまざまな用途に使えるクリエイティブスペースだ。
OMOHARAREALでは設立当初より紹介させていただいているが、これまでさまざまな企画やイベントが行われてきた。「illmatic sense」もそのひとつだ。これまでスタイリスト・高橋ラムダやNulbarich のJQ、どんぐりずといったファッションや音楽にまつわるクリエイターをセレクターとして招致し、古着を選定してもらい販売するといった、原宿らしいクロスカルチュラルな独自企画である。今回はスペシャル版。「illmatic sence 〜HOLIDAY SPECIAL〜」と題してスペシャルなライブイベントが開催された。
参加アーティストも写真のFNCY(ファンシー)を始め「BE AT TOKYO」らしいイケてる面々をラインナップ。12月3日(土)・12月4日(日)と2日間に渡って行われたライブの、1日目に足を運んだのでレポートする。ラフォーレ原宿の営業時間中にこんな豪華なライブが見られるなんて太っ腹すぎません?
Focus:ここがみどころ!「BE AT TOKYO presents illmatic sense〜 HOLIDAY SPECIAL LIVE〜」
・BE AT STUDIO HARAJUKUがライブハウスさながらの空間に変貌
・豪華なアーティストたちによる迫力あるライブパフォーマンスが展開
・ファミリーから音楽好きまで楽しめるホリデーらしいハッピーな空間
街はすっかりクリスマスの装い。ラフォーレの正面エントランスにもクリスマスデコレーションがお目見え。そんなホリデーシーズンに合わせ、ラフォーレ原宿6Fにて「illmatic sence 〜HOLIDAY SPECIAL〜」が行われた。普段の「BE AT STUDIO HARAJUKU」は収録スタジオ、コワーキングスペース、物販、展示スペースなどさまざまな機能を持つ空間となっている。しかし、ライブイベント会場としての「BE AT STUDIO HARAJUKU」に足を運ぶのは初めてだ(音楽ライブを主体としたイベントが行われるのも初めてだろうか?)。
5Fまではエレベーター、そこから階段で1フロア上がっていくとBE AT STUDIO HARAJUKUがあるのだが、すでに音楽が聴こえてきている。なんだかクラブのエントランスを訪れたかのような高揚感をラフォーレ原宿で感じるとは思わなかった。
行ったときにはちょうど自身のシンガーソングライター・ラジオパーソナリティー・レーベルオーナーなどさまざまな肩書きを持つマルチクリエーターYonYon(ヨンヨン)が、DJでフロアを盛り上げていた。そして音響や照明など、空間が想像以上に本格的なライブイベント仕様になっており驚く。
アーティストのライブごと転換のDJも入っており、次のアーティストのライブ準備と登場までフロアを盛り上げてくれる。この日はChocoholic(チョコホリック)とSam is Ohm(サム イズ オーム)が交代でDJを行なった(結構、こういう時間に好きな曲が流れると嬉しかったりする)。
その後にはシンガーソングライターRUNG HYANG(ルンヒャン)、向井太一と続き、最後は鎮座DOPENESS(チンザドープネス)、ZEN-LA-LOCK(ゼンラロック)、G.RINA(ジー・リナ)からなる3人組ユニット、FNCY(ファンシー)が登場し、最後までイベントを賑やかに彩った。
クリスマスらしい豪華な出演陣と良い雰囲気のライブ。スピンオフ企画のイベントとは思えないほどスペシャル感と多幸感にあふれていた。時間帯は週末の日中だったので、家族連れも多く見かけられたし、面識のある出演者や友人たちも「ラフォーレ原宿にこんなスペースがあったなんて」と驚いていた。
今回のライブイベントを切り口に、普段、原宿を訪れない人や、「BE AT STUDIO HARAJUKU」を知らない人へのアピールにも一役買ったに違いない。
ファンはもちろん、音楽好きから家族連れまでが一体となり音楽を共有した1日。ピースフルな雰囲気が伝わるライブの写真は、記事をスクロールして確認してほしい。
写真で振り返る「BE AT TOKYO presents illmatic sense〜 HOLIDAY SPECIAL LIVE〜」
YonYonはDJの最後、マイクをもって自らの楽曲で締め括った。
シンガー・Kick a Show(キッカショウ)のプロデューサーであり、この日、FNCYとして出演したZEN LA ROCKを始め数多くのアーティストに楽曲を提供するSam is Ohm(サム イズ オーム)はDJとしてイベントをサポート。
Jazz、Hip Hop、Soul、フォークと様々なジャンルを取り入れ、アーティストのプロデュースも手がけるRUNG HYANG。クリスマスにふさわしい、力強くも透明感のある歌声を響かせた。
同日出演の向井太一を呼び込んでのパフォーマンス。コラボ楽曲『Puzzle feat.向井太一』を披露し会場を盛り上げた。
続いて衣装をチェンジしての向井太一のショーケース。美しい歌声で紡がれるバラードに観客は魅了された。
一転してパワフルなダンスチューンまでパフォーマンスする、幅と懐の広さも向井太一の魅力。DJとの息もピッタリ。
この日のトリを飾ったのはFNCY。各地のフェスやイベントに引っ張りだこの3人組は抜群のコンビネーションで原宿を制圧した。
もともと、3人はソロアーティスト。DJもできるので、楽曲ごと入れ替わり立ち替わりフォーメーションを変化させていく。まるで、美しいパスサッカーのような連携は見ていて楽しいし、それだけでアートだ。
ホリデーらしい、ラブがあふれる雰囲気で会場を満たし、見事にイベントを締めくくった。
原宿からオンラインとオフライン、双方向のカルチャーを発信し、さらにカルチャーが交わる場所としての意義を大いに感じるライブだったように思う。
ステージ装飾もクリスマス感たっぷりでかわいかった。イベントのタイトルのオールドタイプなヒップホップロゴはイカついけれど、それはそれで、アメリカのクリスマスらしくて映えている。
表参道・原宿でのクラブやイベントはけっこう場所が限られてしまうのが実情。渋谷まで足を伸ばしてもいいが、クラブパーティや深い時間はハードルが高く感じてしまう人も少なからずいるはず。そんな人たちが楽しめる場所として、今後もぜひ継続してほしいイベントだ。
■『BE AT TOKYO presents illmatic sense〜 HOLIDAY SPECIAL LIVE〜』
日程:12月3日(土)〜12月4日(日)
開演時間:14:30〜20:00終了予定(開場14:00)
会場:BE AT STUDIO HARAJUKU
住所:東京都渋谷区神宮前1-11-6ラフォーレ原宿6F
参加アーティスト一覧:
12月3日(土)bane、FNCY(ZEN-LA-ROCK / G.RINA / 鎮座DOPENESS)、向井太一、Shin Sakiura、RUNG HYANG、YonYon、DJ:Chocoholic、Sam is Ohm
12月4日(日)Ai kakihara、claquepot、FIVE NEW OLD、Ovall、yobaisuspects、DJ:飯室大吾、ナツ・サマー
Text & Photo:Tomohisa Mochizuki
