身体のイメージを美しく解体
Feb gallery Tokyoでは、アーティスト・田口愛子(Aiko Taguchi)による個展「Bodyscope」 を、11月11日(金)〜11月27日(日)の期間で開催する。
田口愛子は1994年、東京生まれのアーティスト。女子美術大学附属高校でアートとデザインの基礎を学び、2015年 ロンドン芸術大学セントラルセイントマーチンズ ファウンデーションを修了している。この頃から人体をモチーフに制作を始め、2018年にはロンドン芸術大学 ウィンブルドンカレッジオブアート卒業し、現在は東京を拠点に活動をしている。
彼女の制作は、撮影された裸体の写真を変形しゆがませるところから始まり、そのゆがませた身体のイメージをデジタルでコラージュ。作品のモチーフを自らの手で作り上げているのが特徴だ。その結果生み出される、どこかに実在する身体のイメージでありながらも、田口自身の手によって解体され、彼女の美の基準によって再構築された「究極の身体的な美」のイメージを表現している。
複雑そうに感じるかもしれないが、田口の創作の動機は「自分が美しい、面白いと思う身体の形を描く」と、いたってシンプルなもの。その時選ばれる部位やコラージュの判断基準は、田口が”美しい”と思うかどうか。そうして出来上がった作品は、観るものの“身体”のイメージや認識に揺さぶりをかけ、コラージュという手法を用いて、大衆によって制約化された身体のイメージを解き放とうと試みていると言える。
本展覧会では、そのつかめそうでつかめない身体=ボディのイメージをつかみ取りに行くかのような視点で描かれた、大型の新作を含む10点程の絵画作品を展示する。また、会期中は日没と共に絵画作品を時計回りに90度回すという、天地の無い正方形絵画ならではの類を見ない試みにも注目だ。
南青山のギャラリーで、田口が描く未踏の人体世界を覗き込めば、自身が抱いていた「身体の美術的イメージ」はあっけなく解体されることとなるだろう。
■概要
田口愛子 個展「Bodyscope」
開催期間:11月11日(金)〜11月27日(日)
営業時間:13:00 〜 20:00
開催場所:Feb gallery Tokyo
住所:東京都港区南青山4−8−25
電話番号:03-6459-2062
※お出かけの際はマスク着用の上、こまめな手洗い・手指消毒を行い、混雑する時間帯、日程を避けるなどコロナウィルス感染症対策を十分に行いましょう。
>>EDITOR’S VOICE
Feb gallery Tokyoから徒歩8分ほどの場所にあるWORLD BREAKFAST ALLDAYでは、現在「レバノンの朝ごはん」を提供中。レバノンは中東屈指の美食の国で、日本ではなかなかお目にかかれないメニューばかり。この機会にぜひ味わってみてはいかがでしょう。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
Feb gallery Tokyoで田口愛子による個展「Bodyscope」を開催
- 住所
- 東京都港区南青山4−8−25
- 電話
- 03-6459-2062
- 営業時間
- 13:00 〜 20:00
- 定休日
- 月曜日・火曜日