アンティークを思わせるワイルドなブーケ
表参道・原宿には花が似合う。有名店から個性あふれるお花屋さんが点在しているためか、花束を持って街を歩く人の姿も珍しくない。その手にブーケがあるだけで、いつも歩く見慣れた景色も違って見える。一方で、表参道・原宿という街のフレームが一層、花の魅力を際立たせてくれるような気がする。花束と表参道・原宿の景色を重ねて、贈る誰かを想像したり飾る場所を考えたり。気持ちを咲かせる、花と街の風景。
野性味と繊細さが同居する秋のブーケ
Made by はいいろオオカミ + 花屋 西別府商店
at 表参道 ラルフローレン付近
ザクロとワイルドフラワーのブーケ(3,300円)
テーマ:ザクロとワイルドフラワーで表現する実りの秋
使った花:バーゼリア・シュウメイギク・ザクロ
「ワイルドフラワー(野生で育つ花)、オーストラリアや南アフリカなど海外の花を取り扱うことが多いです。ザクロが久しぶりに入ってきたので使ってみました。枝ぶりが良く、一本からたくさん実をつけていて秋の豊かな生命力を感じます。秋の花であるシュウメイギクを入れて、はいいろオオカミ+花屋 西別府商店らしい秋のブーケを表現しました」
(製作担当:齋藤拓磨)
撮影に協力してくれたお店:はいいろオオカミ + 花屋 西別府商店
南青山の住宅街の一角。建築士として働いていた佐藤さんが2011年に古道具屋『はいいろオオカミ』をオープン。2014年に近所の花屋で働いていた西別府さんが加わり、現在の古道具屋+花屋という形態になった。実際に現地まで赴き古道具を買い付け、花は海外から輸入されているネイティブフラワーや原種に近い生花を中心にセレクトしている。レトロなマンションの一室、扉を開けると古道具と花が並び良い香りが漂っている。その様子に思わず時が止まったかのような安らぎを感じる店。
ブーケができるまで:Behind the scenes
古道具屋と花屋が一緒になった「はいいろオオカミ + 花屋 西別府商店」では、古道具の買い付けに定期的にジョージアへ赴くそうだ。ジョージアの人たちはザクロがとても好きで、ジョージア料理に添えられていたり、ザクロジュースもポピュラー。食べ物だけでなく、古道具にモチーフとして刻まれていたり、形をオマージュしたり、とにかくジョージアはザクロ愛が強いという。
そんなジョージアの人たちも喜びそうな見事なザクロと、シュウメイギクやバーゼリアを一束に。ワックスペーパーと麻紐の質感もアンティークを彷彿とさせ、野性味あふれる秋のブーケが出来上がった。
■はいいろオオカミ + 花屋 西別府商店
住所:東京都港区南青山3-15-2 マンション南青山102
電話:03-3478-5073
営業時間 11:00〜20:00(日曜日 19:00まで)
定休日 火曜日
URL:はいいろオオカミ + 花屋 西別府商店
Text:Tomohisa Mochizuki
Photo:Kousuke Ookutsu