絵画の素材を堪能する
EUKARYOTEでは、品川はるなと吉岡寛晃による二人展「New Look of the paintings by Haruna Shinagawa and Hiroaki Yoshioka」を、8月26日(金)から9月18日(日)までの期間で開催する。
品川はるなは、1995年東京都生まれ、2017年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業。品川の作品は、緞帳のような剥離した塗膜が特徴的で、キャンバスに塗り広げた絵の具を、予め施したマスキング処理によって任意の位置まで引き剥がすという、色彩と形態への関心に基づいた実験的技法によって制作されている。引き剥がされた絵の具の膜=幕は、キャンバスという舞台の上に存在していることで、絵画として成立していると言える。色面であった絵の具とキャンバスとの間に距離ができることで、絵画的イリュージョンと物質的構成要素との緊張関係ついて問いかけている。
吉岡寛晃は、1993年兵庫県生まれ、2017年に京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)芸術研究科芸術専攻ペインティング領域を修了。吉岡の作品は、品川とは対照的であり、描画材による凹凸が見つからない。キャンバス生地からかたどったシリコン型にペインティングし、“キャンバスの複製”をとってパネルに貼り付けるという、インダストリアルかつ絵画的な技法がとられている。 同一の型から繰り返し作品を生成しているのにも関わらず、それぞれがオリジナルの絵画として振舞っているかのように見える。
絵画の表象と素材、その機能と作用に関心を寄せる点で共通する2人の制作。様々な展示会が行われている表参道・原宿エリアの中でも、他に類を見ない形のアートを楽しめる。
※敬称略
■概要
New Look of the paintings by Haruna Shinagawa and Hiroaki Yoshioka
開催期間:8月26日(金)〜9月18日(日)
営業時間:12:00〜19:00
開催場所:EUKARYOTE
住所:東京都渋谷区神宮前3-41-3
電話番号:03-6432-9131
※お出かけの際はマスク着用の上、こまめな手洗い・手指消毒を行い、混雑する時間帯、日程を避けるなどコロナウィルス感染症対策を十分に行いましょう。
>>EDITOR’S VOICE
NANZUKA UNDERGROUNDでは、大平龍一と谷口真人がそれぞれ個展を開催中。本展示会は、1Fと2Fでフロアを分けて行われています。EUKARYOTEからも近いので、こちらにも足を運んでみてはいかがでしょう。
Text:Arisa Watanabe
INFORMATION
品川はるなと吉岡寛晃の二人展をEUKARYOTEで開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-41-3
- 電話
- 03-6432-9131
- 営業時間
- 12:00〜19:00
- 定休日
- 月曜日