先人の表現者たちやカルチャーへのリスペクト
アーティスト・ラン・スペース「4649」の共同ディレクターとしても活躍する小林優平の個展「See Stars」が、void+で開催中。2022年8月7日(日)〜8月28日(日)まで。
小林優平は、1990年東京都足立区生まれのアーティスト。写真、版画、雑誌といった印刷技術周縁のメディアや技法に関心を持ち、写真史やファッション史のほか、漫画文化、ヤンキー文化、ヒッピー文化、雑誌文化といったローカルチャーからイメージの引用や参照をして作品制作を行っている。
小林の作品は、シルクスクリーンの印刷の順番の工程を利用した版画作品や、廃棄されたマットフレームに合わせてサイズを設定した写真作品、また印刷物を写真機の中でネガフィルムに押し当て複写した写真作品、タバコの空き箱などの既製品を複製した彫刻作品など。写真や印刷物の持つ特徴や制作のプロセス自体が作品の構造となって、デジタル全盛の現在とはいささか逆行した「アナログ的な技法」とその「スピード」により、時間の経過や積層、圧縮がそのまま作品のテクスチャーとして反映されており、それが魅力の一つとなっている。
本展では
『月刊COM No,53 1968年11月号 石ノ森章太郎「章太郎ファンタジーワールド ジュン」 (虫プロ商事 昭和43年) / The Last “Whole Earth” Catalog (Penguin Books Ltd October 1971) / TIME: July 18, 1969: TO THE MOON SPECIAL SUPPLEMENT (TIME: Japanese Edition January 1, 1969) / LEG SHOW MAGAZINE: August 1995 (LEG SHOW January 1, 1995) / 雑誌類 (1970-1990頃) / Seven Stars / 廃棄されたマット / 白黒写真 / カラーリバーサルフィルム / Radio Garden 等』
をモチーフに、写真や印刷物がもつプロセスに注目した作品を発表する。小林の作品と同様、さまざまなカルチャーが入り混じるオモハラエリアで開催される本展。タバコ「Seven Stars」をもじったタイトルからも伺えるように、小林による「先人の表現者たち」や「カルチャー」への憧れと愛情が詰まった展示となっている。
■概要
小林優平 “See Stars”
開催日:2022年8月7日(日)〜8月28日(日)
時間:12:00-18:00
定休日:日、月、祝日 (但し8月7日、28日は開廊)
場所:void+
※お出かけの際はマスク着用の上、こまめな手洗い・手指消毒を行い、混雑する時間帯、日程を避けるなどコロナウィルス感染症対策を十分に行いましょう。
>>EDITOR’S VOICE
void+から歩いて約2分の場所にあるOMOTESANDO MUSEUM.では「私が撮りたかった女優展 Vol.4」が、2022年8月17日(木)まで開催中。上白石萌歌、 三吉彩花、 藤原さくら、河合優実、川栄李奈ら、誰もが知る人気女優のまだ見ぬ姿を観ることができる貴重な展示となっているので、こちらもお見逃しなく!
※敬称略
Text:miwo tsuji
INFORMATION
漫画文化、ヤンキー文化などへの憧れと愛情が詰まった小林優平の個展「See Stars」が開催中
- 住所
- 東京都港区南青山3-16-141F
- 営業時間
- 12:00-18:00
- 定休日
- 日、月、祝日 (但し8月7日、28日は開廊)
- 開催期間
- 2022年8月7日(日)〜8月28日(日)