空想世界への憧れとノスタルジアを具現化
表参道とキャットストリートにほど近い、アートギャラリーThe Massで、2021年11月27日(土)から12月26日(日)まで、東京を拠点に活動するアーティストTIDEによる個展「BLOOM」を開催する。
2020年にGallery COMMONで開催された「DEBUT」展に続く2度目の個展となり、 継続して制作している「CAT」シリーズをはじめ、「Life is Flat」と題された新しいペインティング・シリーズを含む最新作19点に加え、TIDEの芸術活動の新たな始まりを示す立体的なインスタレーションを発表する。
TIDEは独自の絵画世界を確立し、近年では、韓国や香港、 イギリスでのグループ展に参加したほか、ニューヨーク、ロンドンでの展示も予定している気鋭のアーティストだ。過去と現在を行き来する感情や情緒を携えた作品は、1930年代から1950年代の古いハリウッド映画やアニメーションにも多大な影響を受けており、キャンバス上で 2次元と3次元のモチーフを組み合わせながら、子供時代の原風景やノスタルジアといった普遍的なテーマが表現されている。
本展で新たに公開される新シリーズ「Life is Flat」ではTIDE独自のモノクロームのスタイルとテクニックを継承しつつ、前述のテーマ性をさらに拡大。1980年代のアニメに登場するキャラクターを取り入れることで、ポップカルチャーの普遍的な要素と、鑑賞者の持つノスタルジーを芽生えさせ、結びつける作品である。さらに漫画的な表現を絵画的アプローチで捉え、彫刻の要素を取り入れた立体のシェイプドキャンバスの大作も展示されるとのこと。
「BLOOM」というタイトルには、TIDEの作品に登場する花のイメージを意味すると同時に、アーティストとしてのTIDEのアイデンティティを表すメタファーとなっている。TIDEがさらなる芸術的挑戦のため成長し、進化していくことを意味したタイトル通り、チャレンジングな創作が凝縮された内容だ。
原宿の街から、TIDEによる感性が花開くインスタレーションをお見逃しなく。
■概要
TIDE「BLOOM」
会期 : 2021 年11 月27 日(土) 〜12月26 日(日)
会場 : The Mass
住所 : 東京都渋谷区神宮前 5-11-1
時間 : 12:00〜19:00(月・火曜日休館)
電話 : 03-3406-0188
■クレジット
VOYAGE, 2021 Acrylic on Canvas 2,273×1,818mm ©TIDE, The Mass
>>EDITOR’S VOICE
The Massと同じく、クリエイティブエージェンシーen one tokyoが運営するGallery COMMONが移転してリニューアルオープン。現在オープニング展としてコラージュ・アーティスト河村康輔氏による「TRY SOMETHING BETTER」が開催中。OMOHARAREALではオープン前日に行われたレセプションをレポートしています。神宮前5丁目からストリートカルチャーを軸にアーティストを発信し続ける、最新のGallery COMMONをチェック。
Text:Tomohisa Mochizuki
INFORMATION
The MassでTIDEによる2度目の個展がスタート。新しい創作が花開く「BLOOM」開催
- 住所
- 東京都神宮前 5-11-1
- 電話
- 03-3406-0188
- 営業時間
- 12:00〜19:00
- 定休日
- 月・火曜日休館