
Coffee Wrightsバリスタ 久道綾太さんが選んだ1冊
秋の夜長に読書のススメ。表参道・原宿エリアのカフェ、レストラン、セレクトショップ、お花屋さん、街の書店。オモハラエリアで働く人たちにおすすめの1冊を聞きました。読書の秋企画【私の1冊】では愛読書とともに、個性溢れるお店と人の魅力にフォーカスします。
今回おすすめしてくれたのは、Coffee Wrightsのバリスタ・久道綾太さん。
久道綾太(ひさみちりょうた)/Coffee Wrights事業責任者兼バリスタ。Coffee Wrightsを運営する株式会社WATのシニアマネージャー。新店の立ち上げやメニュー開発、店舗オペレーションの構築に携わる。週末は店頭に立ちバリスタとして腕を奮う。コーヒーの焙煎をしていたという父親の影響もありコーヒーの仕事へ。Coffee Wrightsの味に魅かれて今に至る。趣味は料理。
久道さんおすすめの1冊は?
『ロートレックの料理法』/アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
「食べること以外の側面で、食への興味を抱くきっかけになった1冊です。ロートレックが好きな親だったので、画集や作品のレプリカがいくつも家にあったんですけど、この本も親が購入したことをきっかけに小学生くらいの時に目にしました。
料理本という触れ込みなんですが、掲載されているレシピ自体が決まった型にハマっていなくて、その適当さと庶民的な表現に惹かれました。本当かジョークか分からないようなレシピと一緒に、ロートレックの挿絵がとても愉快でいい味を出しているんです。子供が読むにしてもとっつきやすい料理本だったと記憶しています。
当時はただ楽しくて読んでいましたが、今読み直してみてもその挿絵とポップな文体から、料理をすること、食べることの楽しみが直感的に伝わってくる。滝沢カレンさんのレシピ本『カレンの台所』に近いものがありますね。思わずクスッと笑ってしまう、食にまつわる根源的な楽しさと豊かさが感じられる料理本です。」
■最新のHiguma Doughnuts×Coffee Wrights情報
久道さんにコーヒーのおすすめを聞いた。「その時々で世界各地から豆を仕入れ、焙煎したものを置いています。基本的にCoffee Wrightsのコーヒーは浅煎りです。コーヒーの果実味を活かした焙煎になりますね。表参道店はHiguma Doughnutsと協業しているので、北海道産小麦を使ったドーナツとの相性は抜群です。」と、エチオピア産の豆でコーヒーを淹れてくれた。コーヒーは1杯550円から。あっさりとしていてフルーティ、その軽やかな味わいは、朝の一杯にぴったり。表道店では200gごとに豆を買うことができる。(Kayon Mountain / Etiopia:200g/2100円)
■Higuma Doughnuts×Coffee Wrights
学芸大学に本店を構える“揚げたてドーナツ”ショップ「HIGUMA Doughnuts」と、三軒茶屋発の本格コーヒーショップ「Coffee Wrights」のコラボレーション店舗。ドーナツとコーヒー、それぞれのスペシャリストたちが手を組み、その魅力を掛け合わせて発信している。表参道の“秘密基地”として人気を集め、建物自体が魅力的で見どころが満載だ。日差しが心地いいガラス張りの半地下の店内。奥には庭園、通りに面する縁側も。Tシャツを始めとした雑貨も販売されている。