修行僧のような没頭の先に
現代のストリートカルチャーの深層を体現する数少ないアーティストの一人として、絶大な支持を集めるHaroshiによる個展「I versus I」が、神宮前・原宿エリアに新たに移転オープンした現代アートギャラリーNANZUKA UNDERGROUNDで開催される。
Haroshiは、2003年より独学で習得した技法を駆使し、スケートボードデッキの廃材を使った彫刻作品・インスタレーションを制作。故キース・ハフナゲルが創設したスケートボードブランドHUFとのコラボレーションや、アメリカ最大級のアートフェア「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ」に参加するなど国内外において数多くの評価を獲得してきた。
2017年、2020年夏と行われてきた国内展示の続編となる今回は「I versus I」と題し、「己との戦い」をテーマに掲げる。コロナパンデミックによって生活や社会構造が変化していく中、まるで修行僧のようにスタジオで黙々と制作し続けてきたHaroshi渾身の作品たちが一堂に会す個展だ。
傷だらけで役目を終えたスケートボードの美しい姿にフォーカスした「Mosh Pit」、Haroshiが愛してやまないソフビとスケートボードデッキを融合させ、新たな命を吹き込んだ「ソフビ」シリーズや、スケーターを支えるスケートボードの尊き自己犠牲の精神を神格化した「GUZO」シリーズからの新作が展示される。
ストリートカルチャーはヒップホップ文化をルーツに、スケートやパンクと交わりながら世界中で成熟してきた。原宿の街にも脈々と流れるストリートカルチャーの魂の鼓動に触れる貴重な機会となるだろう。
■概要
開催期間:2021年7月10日(土)〜8月8日(日)
開催場所:NANZUKA UNDERGROUND
住所:東京都渋谷区神宮前3-30-10
開催時間:11:00〜19:00
定休日:月曜日
>>EDITOR’S VOICE
移転リニューアルしたNANZUKA UNDERGROUNDから徒歩10分圏内にある「BE:SIDE」は、江戸時代から続くくず餅の老舗・船橋屋の新業態として2021年3月にオープンした。藤の名所として知られる亀戸天神を発祥とする船橋屋のルーツに敬意を表して、藤籠をイメージした木格子のファサードが目印だ。賞味期限が20分と言われる「みずくずもち」をご賞味あれ。
※敬称略
Text:Tomohisa Mochizuki
INFORMATION
ストリートカルチャーの深層を体現するHaroshi個展「I versus I」がNANZUKA UNDERGROUNDで開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-30-10
- 営業時間
- 11:00〜19:00
- 定休日
- 月曜日
- 開催期間
- 2021年7月10日(土)〜8月8日(日)
