
本物さながらの自然を感じる
この写真、合成しているわけではない。よーく目を凝らしてみてほしい。
ここは、2021年1月にまいせん通りにオープンしたアウトドアストア「UPI表参道」。店内の半分(写真右側)がアウトドアフィールドとなっており、商品の展示スペース(写真左側)に並ぶアイテムの使い心地を体感しながら買い物ができる。都会のど真ん中にもかかわらず、メダカが泳ぐ小川まで流れているのだ。
この写真にもメダカが1匹。彼らは流れが緩やかで水温が高めの場所に隠れていることが多く、探すのは意外と難しい。もしも見つけられたのなら、その瞬間「あ! いた!」と小さく叫んでしまうだろう。
ところで冒頭の写真、別角度から撮影するとこのようになる。アウトドアフィールドと対になった展示スペースには、20ブランド以上のアイテムがずらり。気になるものを見つけたら、スタッフさんに声をかけて体験させてもらおう。今回は「ハンモック」「水に濡れても書けるノート」「ナイフ」「火おこし」を体験してみた。
・ハンモック

まずはアメリカ・イリノイ州発「グランドトランク」のハンモックを体験。カラフルな色づかいと畳んだときのコンパクトさに定評のあるブランドだ。足元には小川が流れているので、落ちないようにそっと腰掛けよう。
ゆっくり足をスライドさせてハンモックのなかへ。想像以上の安定感!
外付けのあったかカバーを首元まで閉めると、なんとも言えぬ安心感に包み込まれる。目を閉じれば小川のせせらぎが聞こえ、完全にリラックスモード。うっかり睡魔に襲われないよう要注意だ。
・水に濡れても書けるノート

続いて、水に濡れても書けるノート「ライトインザレイン」の耐水性を体験。
文字を書いた紙を小川に浸すと…
左がライトインザレインに使われている紙、右は普通の紙。その差は一目瞭然、しなしなになってしまった右側に対し、左側は面白いくらいに水を弾いている。ぜひヒタヒタに浸して、その弾きっぷりを実感してほしい。
・ナイフ

次に体験したのは、アウトドアの必需品であるナイフ。UPI表参道では「モーラナイフ」など北欧ブランドのナイフを豊富にラインナップしている。プロダクト好きなら、壁一面を埋め尽くすたくさんのナイフにワクワクが止まらないだろう。
気になるアイテムを見つけてアウトドアフィールドへ移動。実際に薪割りをしたり、木を削ったりしながら切れ味を確かめる。スタッフさんがしっかりレクチャーしてくれるので、初心者でも安心だ。
・火おこし

「火おこしって大変そうだなあ…」と思っている人にぜひ試してほしいのが「ウィルドゥ ファイヤーフラッシュプロ」。金属をすり合わせることで3000℃近い火花を発火できる道具だ。コツを掴むと軽い力で簡単に発火。この快感、なかなかクセになるのでお試しあれ。
ところでアイテムを眺めていると、そばにハガキほどの大きさの説明書きが添えられていることに気づく。ここに書かれているのは、作り手の思いなどプロダクトにまつわるストーリー。目の前にある商品の背景を知って、手に取って、使ってみることで、より一層理解が深まり、愛着も湧くのだ。
店内ではクラフトビールを販売しており、それを片手にアイテムを選べるのも醍醐味*。表参道という都会の真ん中で、本物さながらの自然を感じながらアウトドアを疑似体験するのはとても不思議な気分だった。ぜひふらりと立ち寄って、日常と非日常とのギャップを楽しんでほしい。
※ハンモック体験前の飲酒は不可
■概要
UPI表参道
住所:東京都渋谷区神宮前4-9-3 1F
電話:03-6804-1817
営業時間:11:00〜19:00
定休日:なし
Text:Natsuno Aizawa