※新型コロナウイルスの影響で世の状況が変化する中、来場できる方は少ないかもしれませんが、この街で誰かが準備し、実施された企画をなかったことにしないためにも、ここでご紹介いたします。
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想像し、体験することで成長できる展覧会
キラー通り沿いにあるワタリウム美術館では、2020年8月30日(日)まで日本を代表する現代アーティスト青木陵子氏と伊藤存氏の共同作品を展示する「変化する自由分子のWORKSHOP」を開催。
青木陵子氏は、京都在中のアーティストで動植物や日常の断片、幾何学模様などをイメージの連鎖で描き、その素描を組み合わせた作品が特徴だ。伊藤存氏は、同じく京都在住で刺繍の作品をはじめとして、アニメーション、ドローイング、立体作品を制作するアーティストだ。
2人はこれまで数多くのコラボレーションを重ねている。本展のきっかけともなっている2017年と2019年に宮城県石巻市にて開催された「芸術祭リボーン・アートフェスティバル」もコラボレーション企画だ。2017年は宮城県の小さな無人の浜で、京都から持ち込んだ作品や土や樹皮などのその場で採取した材料から作品などを混存させ、「人がつくる」ことと自然のみがある空間「浜と手と脳」が展開された。2019年は、島に移りかつての駄菓子屋をなおし、島の空き家で発見したものに、様々なつくる手を加えることで商品にして販売する店“メタモルフォーセス”が登場した。ここでは「人がつくる」ことから「つくるをふやす」ことへ作品が展開していく。
本展ではこれまでの共作に加え、様々な人との流動がワークショップ的に展開される。展覧会の中でワークショップを行うのではなく、ワークショップのようなものが展示されるイメージという。2人が2000年から始めたアニメーションのシリーズ「9才までの境地」や見えないものを想像するような作品などが並び、成長し続ける2人の作品からは多くの刺激や気づきを与えてもらえそうだ。
■概要
青木陵子+伊藤存
変化する自由分子のWORKSHOP展
Ryoko Aoki + Zon Ito
WORKSHOP FREE MOLECULES METAMORPHOSES
開催期間:2020年3月29日(日)〜8月30日(日)
開催場所:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
開催時間:11時〜19時(水曜日も19時まで)
定休日:月曜日(5/4は開館)
入場料:大人1000 円、学生(25歳以下)800円、小・中学生500円、70歳以上の方700円
ペア券:大人2 人1600 円、学生2人1200円
パスポートチケット:1,500円
ご本人は何度でも展覧会へ入場できます。
再入場の際、ご本人であることを証明するものをご提示ください。
※新型コロナウイルス感染予防のため、入場制限(定員10名)を行っております。
ご入館の際、アルコール消毒のご協力をお願いしております。
■作品クレジット
青木陵子 + 伊藤存「浜と手と脳」2017年 石巻、浪田浜 リボーンアート・フェスティバル 2017年
Photo: 後藤秀二
青木陵子 + 伊藤存「メタモルフォーセス」 2019 年 石巻、網地島 リボーンアート・フェスティバル 2019 年
Photo:Shiho Ukaji
>>EDITOR’S VOICE
ワタリウム美術館で先日まで開催されていた「フィリップ・パレーノ展〜オブジェが語り始めると」。溶けていく雪だるまやまるで生き物のような電飾の作品など印象的な作品が多く展示されていた。コンテンポラリーアートの発展に国際的に貢献しているアーティストの展覧会の多いワタリウム美術館。今回も日本を代表する二人の作品をどのように魅せるのか期待したい。
Text:Ayaka Minoda
INFORMATION
2人の現代アーティストによる体験型展覧会をワタリウム美術館で開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-7-6
- 電話
- 03-3402-3001
- 営業時間
- 11時〜19時
- 定休日
- 月曜日(5/4は開館)
