【若者の自由とカルチャーを愛する編集者/フォトグラファー・米原康正氏からのメッセージ】
僕より若い年齢のみんなに最初で最後のお願い(にしたい)
自分の思いを若い人たちにお願いしたことは今まで一度もないんだけどさ。
今回のコロナの件に関しては、一言だけ言わせてもらいたい。
「人にうつさないことを考えて欲しい」んだ。
もちろんうつらないように自分が注意することは最も大事なこと。
だけど、今回のコロナの厄介なことって、
その「病気の発祥」という矛先が、年齢いった人間や、
持病を抱える人間に向かう率が無茶苦茶高いってことに尽きる。
若い人間にはコロナにかかっても、
免疫強いからなんの症状も出ない人が大勢いる。
ところが、きちんと人に感染させる能力はあるんだよね。
問題はここだ。
自分たちは大丈夫、だってことでマスクもせずに
例えば友だち何人かと電車に乗る。
で、大声で喋りだす。
そこに僕が隣り合わせにいたとしたら、正直怖い。
例え自分がマスクしてたとしてもさ、それだけで怖いのよ。
エアロゾル感染なんて今まで考えたことなかったもん。
昔はね、って実はこのコロナ戦争が勃発するまでだけど、自分の年のこと考えたことなかった。
もちろん自分が60歳なのはわかってるんだけどさ、
それが何を意味するのか? なんて考えたことなかった。
ところがコロナ。否応なしに自分のことを考えずにはおかない状況を作っちゃうわけよ。
自分は高齢者、もしかかったら死んじゃうかも、な事実を目の前に突きつけてくるんだよね。
まずい。こればっかはまずい。
だから今回はお願いします。
うつされないってことより、うつさない、ってことに神経集中させて欲しい。
まだまだやりたいこといっぱいあるんだもん。
42歳で写真を撮り始め、57歳でその写真にペイントし出した。
60歳の今年はレーベル作ったり、それに合わせてイベントいっぱいやろうとした矢先にコロナ戦争が勃発した。
これから先も企画途中のことはいっぱいあるのに、勘弁してください、って気分。
だけど、そんなことじゃ挫けらんない。
コロナ戦争終わったら、すごい勢いでその企画たちを現実化させるためにも元気でいなきゃなのよ。
そこには秋口に原宿全体を使って考えてるでっかい企画も入ってる。
だからしつこいけど、もう一度お願い。
若いみんな。
うつされないってことより、うつさない、ってことに神経集中させてください。
そして、こんなコロナ早く撃退して、
僕と一緒におもろい企画、現実化させていきましょう。
いや、僕と一緒じゃなくてもいい。
ライバル関係大歓迎(韻踏みました)。
オリジナリティ溢れる企画で、
原宿、表参道、盛り上げていきましょう。
米原康正/東京ストリートな女子文化から影響を受けた作品多数。90年代以降の女子アンダーグランドカルチャーの扇動者。日本的なテーマをもとに中国でも活動し、現在中国のSNS微博のフォロワーは281万人。若いアーティストたちのキュレーション活動も精力的に行う