たくさんの人に愛された表参道B-SIDE店
2019年3月26日、「スターバックス コーヒー 表参道B-SIDE店」が18年に渡る営業に幕を下ろした。2001年、GYRE裏手の路地に地上2階建ての造りでオープン。2011年には、全国でも数少ないコンセプトストアとしてリニューアルオープンした。その際、ファッションや音楽業界で活躍する藤原ヒロシ氏がプロデュースを手掛けたことでも話題になった。
リニューアル後の店内は、ゆったりとくつろげるインテリアと、大きな窓からは木々が眺められる、同店のコンセプトである「自然」「リラックス」を反映させた空間へと進化した。2階の壁に飾られたネオンサインは、この店のシンボルの一つとも言えただろう。藤原氏は、内装のディレクションだけでなく、店内のBGMやメニューのアドバイスも手掛けた。
さて、筆者も営業最終日の閉店1時間前に、お別れに滑り込んだ。レジには閉店ギリギリまでお客さんが列を成し、店員さんにお店へのお別れや感謝の挨拶をする人の姿が目立った。この時間、店内にいるお客さんのほとんどがこのお店へのお別れに来ている方のようだった。
店員さんに営業最終日の様子を伺ったところ、B-SIDE店限定のドリンク「ダブルキャラメルアップルサイダー」(写真下)を飲み納めに来るお客さんが多く、通常よりたくさんのオーダーがあったとのこと。そんな筆者も、漏れなくアップルサイダーを注文。今日でこのドリンクともお別れと思うと、急に寂しさが込み上げてくるように感じた。
いよいよクローズ時間の22:00を回り、店員さんからは退店を促す声掛けが。店内には、ほぼ全ての席を埋めるほどのお客さんがいたが、皆別れを惜しむように次々と店の外へと出て行く。中には、退店前に店員さんの写真を撮影する人や挨拶をする人の姿も。店の外へ出ると、多くの人が外観の写真を撮ったりと、しばらくお店の周りからお客さんが離れる気配はなかった。
18年間、表参道の街並みの移り変わりを見つめてきた「スターバックス コーヒー 表参道B-SIDE店」。
今後は、4月12日(金)に表参道ヒルズにオープンする新店で、表参道を訪れる人々を迎えてくれる。
Text: Mae Kakizaki