「ポートレイト 対峠するまなざし」
■開催日:2018年10月26日(金)
■時間:OPEN 18:30 / START 19:00
■ゲスト:大森克己、鈴木親、菊竹寛
■入場料:Adv ¥1,500、Door ¥1,700
■場所:VACANT 2F
改めて「ポートレイト写真」とは何か?
2018年10月26日(金)、ポートレイト写真の魅力について語るトークイベント「ポートレイト 対峠するまなざし」がVACANTにて開催される。
1938年にフランスでダゲールが写真技術を発明したと同時に、ポートレイト写真の歴史は始まった。ただ初期のポートレイト写真家たちは、あくまで被写体となる人物の「外見」を記録していたまでで、彼らの個性やアイデンティティについては別段意識することは無かったという。その後、表現方法を見直し、新たな写真技術の活用を試みた初めての人物がジュリア・マーガレット・キャメロンだった。彼女は日記の中で「人々が私のカメラの前に来たとき、彼らへの義務を果たすべく私は精魂を傾けた。その義務とはつまり、外見的特徴と等しく、内面の偉大さをも誠実に記録するということだった」と自身の作品について語っている。
また、写真家で教育者でもあるロズウェル・アンジェは、自身の著作の中でポートレイト写真について以下のように表現をしている。
「ポートレイトとは合意にもとづくプロセスの結果だ。撮影の対象となることに相手が同意してくれなくては始まらない。そして同意を得るためにはある程度以上の信頼関係が必要になってくる。被写体はカメラのほうに顔を向けている。そして撮影者と被写体を隔てる空間には、二人のあいだに交わされた契約が漂っている。合意によって形成されたこの空間を通じて、あらゆる種類の綱引きが行なわれることになる。そのやりとりを記録したものがポートレイト写真なのだ。」ーロズウェル・アンジェ『まなざしのエクササイズ』より
Instagramを始めとしたSNSや、書店に並ぶ数多くの文化誌を媒体として、人々の日常に様々な種類のポートレイト写真が蔓延しているなかで、キャメロンが目指していた、外見の奥にある被写体の<内面性>や、アンジェの示す撮影者と被写体の間の<契約>や<綱引き>を、鑑賞者としての我々は十分に捉えられているのだろうか。
そんな「ポートレイト写真」の魅力を改めて知る機会として、トークイベントでは、日本を代表する写真家であり、それぞれのフィールドにおいて多くのポートレイト写真を手がけてきた大森克己と鈴木親がゲストとして参加。ポートレイト写真における被写体との関係性、「人を撮る」という行為への姿勢、はたまた技術的な面など様々なお話を、ギャラリストの菊竹寛と紐解いていく。
>>EDITOR’S VOICE
ペインター・LYの個展「OUTSIDE,INSIDE,」はもう観に行った? オモハラをよく歩く人なら観たことがあるであろう黒いモンスターたちの展示は、トークイベント開催の翌日10月27日(土)までGALLERY TARGETにて。気になる人は忘れずに!
・大森克己
1994年、第3回写真新世紀優秀賞。国内外での写真展や写真集を通じて作品を発表。近年は MEM での個展「 sounds and things」(2014)「when the memory leaves you」(2015)、ギャラリー・トラックスでの個展「#soundsandthings 」(2015)など精力的に活動を行っている。東京都写真美術館「路上から世界を変えてい く」(2013)、チューリッヒの Museum Rietberg 「 GARDENS OF THE WORLD 」(2016)などのグループ 展に参加。主な写真集に『サルサ・ガムテープ』(リトルモア)、『encounter』(マッチアンドカンパ ニー)、『サナヨラ』(愛育社)、『すべては初めて起こる』(マッチアンドカンパニー)など。YUKI 『まばたき』サニーデイ・サービス『the CITY』などのジャケット写真や『BRUTUS』『SWITCH』などのエディトリアルでも多くの撮影をおこなっている。
・鈴木親
1972年生まれ 1998年渡仏。雑誌Purpleにて写真家としてのキャリアをスタート。国内外の雑誌から、Issey Miyake,Toga,cebit,GUCCI等のコマーシャル等。
主なグループ展/1998年Colette(フランス/パリ) , 2001年LA MOCA(ロサンゼルス/アメリカ), 2001年Henry Art Gallery(ワシントン/アメリカ)。主な個展/ 2005年treesaresospecial(東京/日本), 2009年G/P gallery(東京/日本), 2018年KOSAKUKANECHIKA
作品集/ 2005年shapes of blooming(treesaresospecial), 2008年Driving with Rinko Kikuchi(THE international). 2009年CITE(G/P gallery)
(treesaresospecial), and Driving with Rinko Kikuchi(THE international). 2014年SAKURA!(little more)
・菊竹寛
1982年生まれ。福岡県太宰府市出身。早稲田大学大学院文学研究科卒業。タカ・イシイギャラリーに勤務にする傍ら、2014年春に生活文化誌「疾駆/chic」を創刊し企画・編集を行う。2015年夏にYutaka Kikutake Galleryをスタート。 http://chic-magazine.jp、http://www.ykggallery.com
INFORMATION
VACANTにて「ポートレイト写真」の魅力に迫るトークイベントが開催!大森克己・鈴木親・菊竹寛が豪華対談
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-20-132F
- 電話
- 03-6823-5457
- 営業時間
- OPEN 18:30 / START 19:00
- 定休日
- 開催期間
- 2018年10月26日(金)