神宮前のギャラリー「Gallery38」で、黒鉛や木炭で光と影を表現するロマーン・カディロンの日本初となる個展が開催される。 ロマーン・カディロン「Dawn Chorus」 ■会期:2018年5月17日(木)-7月7日(土) ■時間:12:00 - 19:00 ■休廊日:月、日、祝 ■会場:Gallery38(東京都渋谷区神宮前2-30-28) ■オープニングレセプション:5月17日(木) 17:00 - 20:00
見る者の価値観を揺るがす、光と影
5/17(木)からGallery38で日本初となるロマーン・カディロンの個展「Dawn Chorus」が開催される。 フランス生まれのロマーン・カディロンは、ベルギー・ブリュッセルの ENSAV La Cambreを卒業後、多数の国と地域で作品を発表し、現在は ギリシャ・ アテネを拠点に制作するアーティストだ。黒鉛、木炭、紙といった古典的な画材を用いながら、光と影を操る彼の作品は、見る者の価値観を根源から揺るがすという。 中でも「光と影」への関心が最も顕著にあらわれるのが、金粉、シルバーグラファイト、テール・ド・カッセルを混ぜた顔料を紙の上に吹き付けて製作された「Liminals」という作品。三次元とも思わせるような奥行きと立体感が存在する画面上では、微細な黒炭の粒子が いまだ落ち着く場所を探しているかのように光の中で揺れ動くと同時に、ホワイトアウトした時のような静謐な印象を鑑賞者に与えるのだ。 ところで“Liminals”というタイトルは、民俗学者 Victor Turner によって作られた”Liminality”という言葉を語源としている。個人やグループ が既存の社会的規範や構造から離れ、また再統合するまでの過渡期における不安定な境界状態を指す語義の通り、”Liminals”の”多様なグラデーションや無数の光と影の表情は、白と黒、光と影、という二つの硬直的な位相(秩序)から解放されることにより生まれる自由なエネルギーを象徴しているのかもしれない。
INFORMATION
Gallery38で日本初となるロマーン・カディロンの個展が開催
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前2-30-28
- 電話
- 03-6721-1505
- 営業時間
- 5/17(木)-7/7(土)
12:00-19:00
- 定休日
- 日・月・祝日