【私の表参道】アーティスト・にいみ ひろきが、ラフォーレ原宿の広告に思う過去と現在地、これからのこと
にいみ ひろき
多摩美術大学を卒業後、アートディレクターとして広告や、音楽、ファッションのアートディレクションを行いつつ作家活動を開始。 今日の大量消費社会の中でも「クリエイティビティの消費」をテーマにした作品を制作している。 大量に生産され、供給され、そして時には廃棄される衣服や食品たちがある一方、現代はユーザーに消費を促すためにクリエイティブをも大量に生み出し、そして使い捨てている。そんな世の中に警鐘を鳴らし続けるため作品を作り続けている。2024年7月5日(金)〜7月21日(日)までSH GALLERYで個展「JOURNEY」を開催。
ラフォーレ原宿
多摩美に⼊りデザイナーを⽬指していた時、有名なグラフィックデザイナーやアートディレクターが、デザイナーの登⻯⾨としてラフォーレの広告を担当していました。
自分もこういう場所で作ったものを掲出できるアートディレクターになりたいなぁと、ふわっと思いながらデザインや企画を勉強し、仕事を頑張っていましたが現実はそんなに⽢くなく、⾃分の代表的な仕事と⾔えるものもなく時間が過ぎていきました。
消費され続けていく広告の仕事に少し疲れ、残っていくものを作り続けていきたいと思いアーティストになり今があります。原宿に来ると広告業界にいる凄まじく優秀なクリエーターたちと⽐べてしまいもっと頑張らないとなぁと気が引き締まります。
広告業界は去りましたが今でも同期や先輩が作ったものがテレビで流れたり、駅や街中、ショップなどで掲出されているととても刺激になります。これからも今までの経験を活かして作家としてレベルアップしていこうと思います。
Text:Hiroki Niimi