
表参道&原宿 秋の読書案内2021 ジェイソン・ディル、村上春樹、山口絵理子、植本一子…街の人気店スタッフ10人が選んだ「私の1冊」
読書の秋。表参道・原宿エリアで働く人たちは、どんな本を読んでいるのだろう。OMOHARAREALでは『読書の秋2021』と題して、昨年に引き続きオモハラエリアで働く人たちにおすすめの1冊を紹介してもらいました(2020年版はこちら)。
ZINEやレシピ、紀行本にエッセイ、図録、絵本。皆さん多様でパラエティに富んだ本を紹介してくれました。読んだことがある1冊、読みたかった1冊、【私の1冊】を話のネタに、推薦してくれたオモハラエリアのスタッフたちとコミュニケーションしてみては?
選んだ人:WORLD BREAKFAST ALLDAY外苑前店マネージャー
渡邊裕里さん
渡邊裕里(わたなべゆり)/WORLD BREAKFAST ALLDAY外苑前店マネージャー。店を訪れた際に「ここで働きたい」と一目惚れ。面接を経て見事採用された。外苑前店全体のマネジメントに携わりながら、キッチンにサービスにとお店を切り盛りする。「みんな楽しんで仕事していていい人たちばかり」と話す渡邊さん。趣味は手芸やチョークアートなど多彩。
渡邊さんが選んだ【私の1冊】
『きょうのぼくはどこまでだってはしれるよ』/荒井良二
絵本作家・荒井良二さんの何気ない日が愛おしく感じる絵本。鮮やかな色彩と、優しい絵柄、柔らかい文字のタッチに癒される1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】WORLD BREAKFAST ALLDAY/色彩豊かな荒井良二の絵本
選んだ人:PIZZA SLICE 2 店長
高橋政智さん
高橋 政智(たかはし まさのり)/「PIZZA SLICE 2」店長。前職アパレル時代にアメリカ旅行でLAを訪れ、スライス売りのピザ屋に感銘を受けてピザ職人を志す。2014年から「PIZZA SLICE」に勤務。蓄えた口髭がトレードマークで、趣味はスケートボードとピザ研究。30歳を過ぎ、怪我への意識から無茶な滑りは控えるように。愛称はベン。
高橋さんの選んだ【私の1冊】
『Pizza Czar: Recipes and Know-How from a World-Traveling Pizza Chef』/アンソニー・ファルコ
インターナショナル・ピザ・コンサルタントとして世界を旅するピザ職人、アンソニー・ファルコのピザレシピ本。写真やレイアウトを眺めているだけでも楽しめる1冊
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】PIZZA SLICE 2 /世界的ピザコンサルタントのレシピ本
選んだ人:NUR flower・フラワーアーティスト
前田有紀さん
前田有紀(まえだゆき)/フラワーアーティスト。10年間テレビ局に勤務したのち、2013年にイギリスに留学。コッツウォルズ・グロセスター州の古城で見習いガーデナーとして従事し、帰国後は都内のフラワーショップで3年間修業を積む。「暮らしの中で、花と緑をもっと身近にしたい」という思いから2018年秋に自身のフラワーブランドguiを立ち上げ、2021年4月に待望の店舗となるNUR flowerを神宮前にオープン。4歳と1歳の男の子の育児に奮闘中。
前田さんが選んだ【私の1冊】
『輝ける場所を探して』/山口絵理子
『マザーハウス』代表、デザイナーの山口絵里子さんが、途上国でものづくりに挑戦するエッセイ。その土地や仲間達への強い思いに、勇気をもらえる1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】NUR flower /チャレンジし続けるデザイナー・山口絵理子さんのエッセイ
選んだ人:青山ブックセンター本店 文芸書担当
青木麻衣さん
青木麻衣(あおき まい)/1993年生まれ。2016年に青山ブックセンター六本木店に入社後、2018年に青山ブックセンター本店に異動となる。文芸書やイベント関連を担当している。今回紹介してくれたエッセイの著者・植本一子さんと交流があり、本編に友人として自身が登場していることをこっそり教えてくれた。
青木さんが選んだ【私の1冊】
『ある日突然、目が覚めて』/植本一子
写真家・エッセイストの植本一子さんの日記。定期的に日記を書いている植本さんのありのままの日常が綴られていいて、息抜きに読むと不思議と物事が捗る1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】青山ブックセンター本店/写真家・植本一子さんのありのままの日記
選んだ人:NOAH CLUBHOUSEスタッフ
小林豊さん
小林豊(こばやしゆたか)/1996年生まれ。パタゴニア東京・渋谷スタッフを経て2021年11月に入社。NOAH CLUBHOUSEのニューフェイス。学生時代は環境関連の学部を専攻。今までの経験や環境問題への知識がNOAHでも評価された。イラストレーターとしても活動し、アート展への参加やNike SBによるイベントのキーヴィジュアルなどを手がける。趣味はスケートとサーフィン。
小林さんが選んだ【私の1冊】
『龍神の雨』/道尾秀介
作家・道尾秀介さんによるサスペンス小説。緻密な心理描写と、人間が抱える闇を丁寧に描く。タイトルの通り、全編にわたって雨の匂いが漂ってくるような1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】NOAH CLUBHOUSE/作家・道尾秀介による人の闇を緻密に描くサスペンス
選んだ人:ビームスT 原宿 ストアマネージャー
日下拓哉さん
日下拓哉(くさかたくや)/ビームスT 原宿 ストアマネージャー。スタッフ時代より多方面のカルチャーに精通した経験と人脈を活かし、数々のアーティストをビームスT 原宿に招致、企画展を開催してきた。ZINEやアートブックを蒐集し、自身でも過去にZINEを制作したことがある。趣味である柔術熱が再燃しており特技は三角絞め、かと思いきや二日酔いとのこと。
日下さんが選んだ【私の1冊】
『DREAM EASY』/ジェイソン・ディル
ブランド『FUCKING AWESOME(ファッキンオーサム)』を手がけるスケーター、ジェイソン・ディルのZINE。リアルなストリートの匂いが漂う刺激的な1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】ビームスT 原宿/ジェイソン・ディルによるカルチャーが詰まったZINE
選んだ人:UPI表参道スタッフ
沖本琴音さん
沖本琴音(おきもとことね)/UPI表参道スタッフ。2021年1月にオープンしたUPI表参道の立ち上げスタッフとして、店長とともにお店を引っ張るリーダー的存在。「責任感があって明るく、気配りが出来る」と他スタッフから慕われている。表参道・原宿の街の中から体験を通じて、アウトドアギアの魅力を発信している。趣味は散歩、舞台鑑賞、ラジオ、料理。
沖本さんが選んだ【私の1冊】
『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』/若林正恭
オードリー・若林正恭さんがキューバを旅した紀行文。考え方が全く異なる人々と触れ合うことで、改めて自身を見つめ直していくのですが、旅へ出た理由も含めて見逃せない1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】UPI表参道/オードリー・若林正恭の“刺さる”紀行文
選んだ人:Coffee Wrights バリスタ
久道綾太さん
久道綾太(ひさみちりょうた)/Coffee Wrights事業責任者兼バリスタ。Coffee Wrightsを運営する株式会社WATのシニアマネージャー。新店の立ち上げやメニュー開発、店舗オペレーションの構築に携わる。週末は店頭に立ちバリスタとして腕を奮う。コーヒーの焙煎をしていたという父親の影響もありコーヒーの仕事へ。Coffee Wrightsの味に魅かれて今に至る。趣味は料理。
久道さんが選んだ【私の1冊】
『ロートレックの料理法』/アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
フランスの画家ロートレックの書き遺したレシピブック。ユーモアをたっぷり織り交ぜた文章と、ロートレックの挿絵も楽しい、食事の豊かさを純粋に楽しむ1冊。
>>詳しくはこちら:【私の1冊】Coffee Wrights/画家・ロートレックによるコミカルな料理本
選んだ人:1LDK AOYAMA HOTELスタッフ
木下羅生さん
木下羅生(きのしたらい)/ファッションが好きで、1LDKの店舗を訪れた際、その世界観に惚れ込み、上京。他店舗を経て1LDK AOYAMA HOTELの販売員として入社。将来的にはファッションだけでなく衣食住全般にまつわることに関わり、発信していきたいと野望を抱く。学生時代はサッカーに打ち込んだ。趣味は銭湯巡り。
木下さんが選んだ【私の1冊】
『カンガルー日和』/村上春樹
作家・村上春樹の世界観が凝縮された初期短編集。短編なので読みやすく、小説が苦手な人でも、次から次へページをめくる手が止まらない1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】1LDK AOYAMA HOTEL/村上春樹入門にぴったりな初期短編集
選んだ人:MUSHROOM TOKYO表参道本店 シェフ
桜井順一さん
桜井順一(さくらいじゅんいち)/秋田県出身。2014年、MUSHROOM TOKYOの立ち上げから参加。取締役として経営面に携わるだけでなく、現在はメインシェフとして自ら厨房に立ち表参道店と姫路店を統括する。マッシュルームの多様性と美味しさを日々探求し、発信し続けている。飲食の現場で腕を振るう一方、アート作品を制作し作家活動も行う。
桜井さんが選んだ【私の1冊】
『素手時然(そしゅじねん)』/良品計画・平凡社
無印良品の35周年を記念して出版されたコンセプトブック。作家作品の言葉と、写真や図で構成された日々の暮らしにインスピレーションを与えてくれる1冊。
>>詳しくはこちら: 【私の1冊】MUSHROOM TOKYO表参道本店/無印良品による言葉と写真の本
オモハラエリアで働く人たちの個性が反映された本の数々。愛読書には思い入れやアイデンティティが詰まっていて、その人が働く、お店の魅力にも繋がっている気がします。
「この人の紹介なら読んでみようかな」。そんな本との出会いから、あなただけの【私の1冊】をぜひ、見つけてみてください。
Text:Tomohisa Mochizuki