
オモハラみんなのフォトアルバム No.69
セントラルアパートの屋上から撮影した神宮前交差点の様子です。セントラルアパートの屋上からは定点観測的に撮っていました。
オリンピックに向けて現在も残るコープオリンピアと、この写真に映っているオリンピア アネックスが一斉に工事をしていたんですけど、コープオリンピアもオリンピア アネックスもオリンピックが終わった1965年に竣工となりました。
オリンピアアネックスの1Fは高級洋服店。アメリカンスーツを扱っていたテーラー*だったと思います。
*=James S.Lee & co.は1960年代のアメリカ軍のスーツに採用されていたという香港のテーラードメーカー
セントラルアパート内にあった中華料理店「福禄寿飯店」は、もともとはオリンピアアネックスの場所に店を構えていて、東南アジア的な雰囲気が強く海外向けの飲食店という感じでした。
テーラーもそうですが1964年の東京オリンピックに向け、ワシントンハイツ(米軍住宅)が返還される前*までは 駐留していたアメリカ人向けの店が多く、表参道にはフォード、シボレー、キャデラックなどのアメ車も多く駐車されていた光景を覚えています。
*=1964年の東京オリンピックに向け第1・2国立代々木競技場、岸記念体育館などオリンピックの競技施設やNHK放送センター、オリンピック選手村が建設され後に代々木公園として整備されました。
この写真からおよそ10年弱前の1969年の写真と比較してみるのも面白いかと思います。1969年当時は交差点を渡ったところには、交番がありました。そして大きな葉っぱを付けるアオギリの樹がいくつか植わっていたのを覚えています。
現在はなくなってしまったオリンピア アネックスの姿を鮮明に捉えた写真です。1969年の写真では、手前に「八角亭」という韓国焼肉店の看板が付いたビルが映っています。その名前から現在の「八角館ビル」の元祖的存在と言えますね。
交番だった場所の三角地点、1993年にはコンドーム専門店である、「コンドマニア」になることは当然ながらこの頃誰も予想していなかったのではないでしょうか。
写真と同じ場所の現在は?
セントラルアパートは現在東急プラザ表参道「オモカド」に、そしてオリンピア アネックスは東急プラザ原宿「ハラカド」になっています。
この場所は表参道・原宿エリアの玄関口であり、象徴的な場所。その系譜を記事でも紹介しているのでぜひ読んでみてください。「八角亭」から八角館ビルとして長きに渡り神宮前交差点を見守り続けてきましたが、建て替え工事となるようで、この後どんな建物が建つのでしょうか。
消えゆく建物に敬意を抱きつつ、街の印象を決定づける場所でもあるので、より素敵な建物になることを祈るばかりです。セントラルアパートで定点的に写真を撮っていた髙橋さんにも感服ですが、セントラルアパートで暮らしていた、もしくはそこで過ごしていた人にもお話を聞いてみたいです。
OMOHARAREALでは過去の表参道・原宿(オモハラ)の街の写真と思い出を集めています。『Chapter 1』〜80's(公開中)と、『Chapter 2』90's〜(2025年公開予定)にぜひご参加ください!
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