原宿を訪れたことがあるなら、このヴィンテージマンションを見かけたことがある人も多いはず。1965年の東京オリンピックに沸いた翌年に、原宿の駅前に生まれた伝説的マンション「
コープオリンピア」。オリンピックにあやかって名付けられたこの建物は、当時の分譲価格で1億円。元祖億ションはかつての最先端が詰まった夢の住まいだったそうだ。
そんなマンションの表参道側の区画に空きが出た。窓先には欅並木が広がっていて、夏は鮮やかな緑、冬はイルミネーションの華やかさが、室内に彩りを添えてくれる。ただし、この部屋で暮らすには乗り越えなければいけない大きなハードルがある。というのも、住居利用のみでの募集なのに、シャワールームがないのだ。また、歴史を感じさせる内装はかなりくたびれていて、現状ではリフォーム予定もないという。
この部屋の使い方に、おそらく正解はない。正直なところどのような使い方が適しているかわからないが、アイデアの1つとして、たとえば週末を過ごすための書斎のような使い方はどうだろう。毛足の長いカーペットを敷いて、ゆったりしたソファで日がな一日、表参道の欅並木を眺めながら本を読む。そんな贅沢な時間の過ごし方もいいかもしれない。伝説のヴィンテージマンションの中でも人気の高い表参道側の区画。その1室を射止めるには相応の覚悟が必要なのかもしれないが、手に入れた暁にはきっと素敵な週末が待っているはずだ。